クレモナ(読み)くれもな(英語表記)Cremona

翻訳|Cremona

デジタル大辞泉 「クレモナ」の意味・読み・例文・類語

クレモナ(Cremona)

イタリア北部、ロンバルディア州の都市。13世紀建設の高さ115メートルの鐘楼トラッツオがある。バイオリンの生産で知られる。

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精選版 日本国語大辞典 「クレモナ」の意味・読み・例文・類語

クレモナ

  1. ( Luigi Cremona ルイジ━ ) イタリアの数学者射影幾何学の教科書著作によってイタリアの幾何学教育に大きな影響を与え、また三次曲面論、曲線変形論などの重要な研究を行なった。のち文相。(一八三〇‐一九〇三

クレモナ

  1. ( Cremona ) イタリア北部、ポー川左岸の古都。一六~一八世紀、アマティ、ストラディバリ、ガルネリなど、バイオリン、チェロ製作の世界的名工を輩出したことで有名。また、クレモナで製作された名器を総称していうこともある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クレモナ」の意味・わかりやすい解説

クレモナ(イタリア)
くれもな
Cremona

イタリア北西部、ロンバルディア州クレモナ県の県都。人口6万9444(2001国勢調査速報値)。ポー川左岸のロンバルディア平原に位置し、河川・陸上交通の要地である。農業およびそれと関連のある食品(塩漬け肉、パスタ、チーズ、からしなど)や農業機械などの生産が主要な経済活動である。ミラノとポー川を結ぶ運河の開通によって、市の将来の発展が大いに期待されている。弦楽器の製作では世界的に有名である。

[堺 憲一]

歴史

紀元前218年、北イタリアのポー川北岸にラテン植民市として建設された。ハンニバルがイタリアに侵入したときローマ側にたって激しく抗戦し多大の損傷を受けたので、前190年、追加の植民が行われ、前90年自治都市となった。紀元後69年の内乱のおり、クレモナはウィテリウス軍の中心都市であったため破壊されたが、ウェスパシアヌスはこれを再建、ポー川航行とポストゥミア道の要地として繁栄した。ローマの正規な都市計画とモザイクの床が現在も残っている。古代末期の民族大移動時代にゴート人やフン人の略奪を受けたが、11世紀以来ロンバルディア地方の都市国家として復興し、テラコッタ彫刻と、とくにバイオリン製作で知られるようになった。

秀村欣二


クレモナ(Antonio Luigi Gaudezio Giuseppe Cremona)
くれもな
Antonio Luigi Gaudezio Giuseppe Cremona
(1830―1903)

イタリアの数学者。パビーア生まれ。ボローニャ(1860~1867)、ミラノ(1867~1873)、ローマの工業学校(1873~1877)教授を経て、1877年ローマ大学教授。のちに文部大臣も務めた。彼の数学上の業績としては、射影平面からそれ自身への、いわゆる双有理変換の発見があり、これは「クレモナ変換」とよばれている。

[矢野健太郎]

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改訂新版 世界大百科事典 「クレモナ」の意味・わかりやすい解説

クレモナ
Cremona

イタリア北部,ロンバルディア州のポー川沿岸の都市。同名県の県都で,人口7万5160(1990)。農産物の集散地,食品・軽工業,帽子製造のほか,ストラディバリアマーティらの著名なバイオリン製作者を生んだ弦楽器が名高い。前218年にローマの植民都市として建設され,司教領(9世紀),コムーネ(1098)を経て,ミラノ公国,ベネチア共和国の二大勢力に挟まれ,両国の争奪の的となった。
クレモナ派
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百科事典マイペディア 「クレモナ」の意味・わかりやすい解説

クレモナ

イタリア北部,ロンバルディア州の都市。ポー川に臨む交通の要地で,第2次大戦後天然ガスが採掘され機械・繊維・陶器工業が行われる。前3世紀にローマの軍事基地として創設され,中世にはコムーネ(都市国家)として栄えた。16―18世紀にアマーティストラディバリグアルネリらによってバイオリンの名器がつくられた。12世紀の聖堂とイタリア最高の鐘樓(121m)がある。7万1000人(2006)。
→関連項目バイオリン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレモナ」の意味・わかりやすい解説

クレモナ
Cremona

イタリア北部,ロンバルディア州クレモナ県の県都。ポー川中流の北岸にのぞみ,ミラノの南東約 75kmに位置する。前 219年頃ローマ人により,ケルト人の村跡に建設された。民族大移動の時代には,ゴート人やフン人の略奪をしばしば受け,中世以降もその帰属は転々とした。肥沃な平原に位置し,周辺の農牧業地域を後背地として商工業が発達。農畜産物の集荷市場,食品加工,農業機械,繊維,煉瓦,ピアノなどの製造工場が立地。ヌガー (菓子) が長年の特産品。クレモナ派の名工 (N.アマーティ,A.グァルネリ,A.ストラディバリなど) により 16~18世紀にかけて製造されたバイオリンは,クレモナの名を世界的にした。中世以来の古い建築物が多く,13世紀末の高い鐘楼 (112m) ,大聖堂 (1332) ,ゴシック様式の市庁舎,八角形の洗礼堂などがある。人口7万 3404 (1991推計) 。

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367日誕生日大事典 「クレモナ」の解説

クレモナ

生年月日:1830年12月7日
イタリアの数学者
1903年没

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