グロズヌイ
Grozny
ロシア南西部,北カフカス,チェチェン共和国の首都。大カフカス山脈中部北麓にあり,テレク川支流スンジャ川にのぞむ。 1818年要塞として建設された町で,トルストイやレールモントフが軍役に服したところとして知られる。 23年近くで油田が発見されたが,大規模な開発は 93年鉄道が通じてからで,以後石油産業の大中心地として発展。 1950年代には新しい油田が発見された。採掘された石油はパイプラインでカスピ海沿岸のマハチカラ,黒海沿岸のトゥアプセ,ドンバス (ドネツ炭田) などへ送られている。大規模な石油精製業,石油化学工業があるほか,石油産業用機械,食品 (缶詰,ワイン,食肉) などの工業も盛ん。ロシアの石油産業の重要な科学技術研究中心地となっている。また共和国の教育・文化中心地で,チェチェン大学 (1972) ,教育大学,人形劇場,造形美術館などがある。ロストフナドヌーとアゼルバイジャンの首都バクーを結ぶ幹線鉄道が通り,ハイウェー分岐点。空港もある。人口 27万1596(2010)。
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グロズヌイ
ロシア南部,カフカス山脈北麓の都市。チェチェン共和国の主都。グロズヌイ油田の中心で,カスピ海岸にパイプラインが通じる。1818年ロシアの要塞(ようさい)として創設。ソ連解体後,分離独立を宣言してロシア政府と対立。1994年以後のロシア軍による侵攻で多くの犠牲者が出た。24万1009人(2009)。
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グロズヌイ【Groznyi】
ロシア連邦南西部,北カフカス地方にあるチェチェン共和国の首都。人口38万7500(1992),北カフカス第3位。1818年からグロズナヤGroznaya,1870年以降現名。1818年要塞として建設され,93年の鉄道開通と油井の開削(油田の発見は1850年代)が口火となり,外国資本の主導で急速に発展,20世紀初頭にはザカフカスのバクーに次ぐ石油産業の都市となった。グロズヌイ油田は旧グロズヌイ,新グロズヌイ,ボズネセンスクの3油田から成る。
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