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グロー放電 グローほうでんglow discharge

6件 の用語解説(グロー放電の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グロー放電
グローほうでん
glow discharge

真空度が 1Torr程度の低圧気体放電の一形式。アーク放電に比べて放電電流が数 mA程度と小さく,発光は弱いが,放電電圧が高い。電子は主としてイオン衝撃による二次電子放出あるいは電界 (電場) 放出により供給されるので,陰極降下が大きいのが特徴である。

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デジタル大辞泉の解説

グロー‐ほうでん〔‐ハウデン〕【グロー放電】

低圧気体中の冷たい電極間に起こる放電。電流密度が小さいのが特徴。ネオンサインや蛍光灯のグローランプなどに利用。

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百科事典マイペディアの解説

グロー放電【グローほうでん】

気体中の放電の一形式で真空放電でよく見られる。加速された陽イオンが陰極に衝突して二次電子をたたき出し,安定した放電が続くのが特徴。電子が陰極から陽極へ進む間に,陰極面近くに集まった陽イオンと再結合して発光(A:陰極光),結合しなかった電子が電場により加速(B:陰極暗部クルックス暗部ともいう),高速電子の電離作用により発光(C:負グロー),エネルギーを使い尽くした電子が加速され(D:ファラデー暗部),以後発光と加速を繰り返す(E:陽光柱)。
→関連項目計数管点灯管ネオンサイン火花放電放電放電灯

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世界大百科事典 第2版の解説

グローほうでん【グロー放電 glow discharge】

気体中の放電の一形式。図に示すような構造をもつ放電であり,0.01~1KPaのガス中で観測しやすい。陰極降下部がこの放電の基本部分である。ここでは陽イオンが加速される。陽イオンは陰極に衝突し二次電子をたたき出す。二次電子は加速され気体を電離して陽イオンを作り出す。陰極降下部を中心として生ずる上記の過程が平衡してグロー放電は安定に保たれる。ファラデー暗部や陽光柱を欠く場合にもグロー放電は成立する。グローを維持するための最小電圧Vcは気体と電極材料に影響され100~300V程度である。

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大辞林 第三版の解説

グローほうでん【グロー放電】

真空放電の一。低圧の気体を封入したガラス管内における発光を伴う放電。ネオン管・蛍光灯けいこうとう・水銀灯・キセノンランプなどはこれを利用したもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グロー放電
ぐろーほうでん

気体中の放電の一形式。陰電極の温度が低く、陰極前面の電圧降下によって加速された陽イオンが陰極に衝突し、電子をたたき出すことによって供給される定常放電をいう。低気圧放電において、電流が数十ミリアンペアと比較的小さいとき、典型的な形をとる。ある範囲内では、電流を変化させても、電極間の電圧はほぼ一定となる特徴をもつが、この範囲を超えて電流が増加すると、陰極の温度が上昇し、熱電子を放出するアーク放電へと移行する。[東 忠利]

グロー放電の構造

グロー放電では放電路に沿って発光の強いところと弱いところが生ずる。陰極の近くに非常に薄い暗い部分があり、アストン暗部とよばれる。ついで陰極グローとよばれる発光部分があり、さらにやや暗い部分を陰極暗部またはクルックス暗部とよぶ。ついでもっとも明るい発光部分である負グローがある。ここでは原子や分子の電離および励起がもっとも盛んにおこっている。負グローの次には、発光が弱い部分がまた現れ、ファラデー暗部という。これは、電子が負グロー中でエネルギーを失い、原子を励起する能力をなくしているためである。ついで陽光柱とよばれる発光部がある。陽光柱の発光は負グローより光が弱く、また一般に光の色も違っている。陽光柱の陽極近くには、やや明るい部分があり陽極グローとよばれる。陽極と陽極グローの間は、発光がやや弱く陽極暗部という。以上の各部のうち、気体の種類や放電条件によっては、アストン暗部と陽極暗部、陽極グローは認められないこともある。陽光柱以外の各部の長さは、気体の種類と圧力によって決まっている。そのため陰極と陽極の間隔を近づけていくと、まず陽光柱が短くなり、ついにはなくなる。ついで陽極側から陽極グロー、ファラデー暗部、負グローとなくなっていく。負グローがなくなったグロー放電は、陰極線により陽極付近のガラスから蛍光が発せられる放電である。さらに陰極暗部がなくなると、もはや放電は維持できない。[東 忠利]

グロー放電の応用

グロー放電は安定した放電であるため、よく利用される。赤色のネオンサインは、ネオンの陽光柱の赤色の発光を利用したものである。ただし、赤色以外のものは水銀のグロー放電を利用したもので、水銀原子の発する紫外線を蛍光体でいろいろの色に変えている。ネオン管はネオンの負グローを利用し、蛍光ランプの点灯管(グロースターター)は、グロー放電の陰極加熱を利用してバイメタルを点滅させる。水銀のグロー放電による白色蛍光ランプは長寿命が得られるため液晶テレビのバックライトとして常用されていたが、2010年ころ以後は高効率のLED(発光ダイオード)ランプに置き換えられつつある。[東 忠利]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内のグロー放電の言及

【真空放電】より

…このため真空技術とその応用の発展につれ,真空放電として扱う対象は歴史的に変化してきた。
[低ガス圧グロー放電]
 回転ポンプを使って容易に得られる1~1000Pa程度の真空度のもとで観測しやすい現象であり,真空技術発展の初期以来慣習的に真空放電とも呼ばれてきた。直径1cm,長さ20cm程度のガラス管の両端に1対の平板電極を挿入し(ガイスラー管),約1000Paのガスを封入する。…

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