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ケツァルコアトル ケツァルコアトル Quetzalcoatl

翻訳|Quetzalcoatl

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケツァルコアトル
ケツァルコアトル
Quetzalcoatl

古代メキシコ人によって崇拝された神の名称。東洋の竜を思わせる架空の動物で,全身が羽毛でおおわれたへびの姿をしている。テオティワカン時代には水と植物の神として信仰の対象となっていたが,その後トルテカ時代以降は,風の神,生命の神,農耕,冶金術を教えた英雄神として崇拝されるようになった。

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百科事典マイペディアの解説

ケツァルコアトル

古代メキシコの神。〈羽毛ある蛇〉ないし〈高貴なる双子〉の意。トルテカ族の神であったが,のちアステカ族に崇拝された。遠い昔に天からくだって,人間に農耕を教え,すべての文化,知識を与え,人身犠牲をやめるように説いた。
→関連項目アステカトルテカ文化モクテスマ[2世]

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世界大百科事典 第2版の解説

ケツァルコアトル【Quetzalcóatl】

古代メキシコの神。〈羽毛ある蛇〉あるいは〈高貴なる双子〉とも訳される。同名の人物として,トルテカ王国(トルテカ文化)第2代の王がいた。神としての起源は古く,前数世紀にまでさかのぼる。ケツァルコアトルの原型は水や農耕と関連する蛇神であったが,テオティワカン文化期(紀元前後‐650)からは,〈羽毛ある蛇〉という竜のような架空の動物の姿で表現される。ショチカルコ期(650‐1000)では,農業神のほかに,金星としての属性も付加された。

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大辞林 第三版の解説

ケツァルコアトル【Quetzalcoatl】

主に中米アステカ文明・テオティワカン文明で崇拝された水や農耕をつかさどる神。アステカ文明では宇宙生成に携わったともされる。羽毛のある蛇の姿で描かれ、テスカトリポカと対立するといわれる。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケツァルコアトル
けつぁるこあとる
Quetzalcatl

古代メキシコの重要な文化コンプレックスで、(1)アステカ、トルテカなどの諸文化の宗教・神話において、民衆に文化を授けた神の名であると同時に、(2)10~12世紀に栄えたトルテカ王国に実在した、ケツァルコアトル神を信奉する神官王の名でもあり、さらに(3)古代メキシコのクアウティトランCuautitlnその他の地方でつくられた詩に歌われた文学上の主題の人物名でもある。「羽毛の生えた蛇」を意味する。
 (1)の意味でのケツァルコアトルは、その起源を紀元前数世紀にまでさかのぼることができる。もともと農耕と縁の深い水神であったものが、テオティワカン文化(2~7世紀)において、「羽毛の生えた蛇」として人々の信仰を集め、ケツァルコアトルの神殿がつくられた。その後に続くショチカルコ、トルテカ、アステカ等の文化においてもケツァルコアトルは崇拝され、複雑な属性を備えた神格に変化していった。アステカ期(14~16世紀)につくられたナワトル語の諸テキストでは、ケツァルコアトルは、13層に分かれた天空の第4層に住む金星神に比定され、また最高神トナカテクートリとトナカシワトル(オメテクートリ、オメシワトルともいう)の生んだ4人の子の1人として、宇宙や人間の創造、さらにトウモロコシの獲得に携わった神としても描かれている。またエエカトルという風の神も彼の分身であった。
 (2)の意味でのケツァルコアトルは、トルテカ人の首長ミシュコアトルの子であり、トゥーラに都を置いてトルテカ王国の繁栄を築き上げるとともに、文化神ケツァルコアトルの神官としてケツァルコアトル・トピルツィンを名のった。その後、軍神テスカトリポカを信奉する一派との闘争に敗れて東の海に去った。その際にこの王が再来を約したという伝説があったため、1519年征服者コルテスがメキシコに侵入したとき、ケツァルコアトルの分身とみなされたといわれている。なお、ケツァルコアトル神はマヤ文化にも伝播(でんぱ)し、とくにククルカンKukulknの名で崇拝された。ユカタン半島北部のチチェン・イツァー遺跡には有名なククルカンの神殿がある。[増田義郎]

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世界大百科事典内のケツァルコアトルの言及

【骨】より

…北欧神話でも巨人ユミルの死後,骨から岩がつくられている。アステカ神話の勇神ケツァルコアトルは地下界ミクトランから男女の骨を探し出し,これを妻にひかせて粉とした後,自分の血を混ぜて人間を創造した。自分の肋骨からつくられた女(イブ)を見たとき,アダムは〈これこそ,ついにわたしの骨の骨〉と叫ぶ(《創世記》2:23)。…

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