ケルカリア(英語表記)cercaria

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケルカリア
cercaria

吸虫類幼生で,セルカリアともいう。第1中間宿主である巻貝類の中にすむレディア (幼生) の体内で単為生殖的に発生したもので,形はおおむねおたまじゃくし形であるが,種により尾端が分岐したり (→日本住血吸虫 ) ,極端に短い (→肝吸虫 ) などの特徴をもつ。第1中間宿主の体外に出たケルカリアは水中を泳ぎ,そのまま終宿主の皮膚から直接体内に入ったり,第2中間宿主である魚介類の体内に入ったり,あるいは水草などに付着して被嚢し,終宿主に食べられる機会を待つものなど,種によってさまざまである。

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デジタル大辞泉の解説

ケルカリア(〈ラテン〉cercaria)

吸虫類の発育過程の一時期の名称。第1中間宿主の貝の体内で発生、一般におたまじゃくし形で口と腹とに吸盤をもつ。水中に泳ぎ出して第2中間宿主の魚類・甲殻類の体内に入り、尾を失って被嚢(ひのう)するとメタケルカリアとよばれる。セルカリア。有尾幼虫。尾虫。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ケルカリア

〘名〙 (cercaria) 肝吸虫(肝臓ジストマ)、肺吸虫肺臓ジストマ)、カンテツなど扁形動物の発育期の一名。一般におたまじゃくし形をしていて、第一中間宿主の淡水産巻貝の体内から水中に泳ぎでて、第二中間宿主、または、終宿主(カンテツの場合)の体内にはいる。

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世界大百科事典内のケルカリアの言及

【キュウチュウ(吸虫)】より

…スポロキストは胚細胞で満たされている。これらの胚細胞は分化発育して,ジュウケツキュウチュウ類では娘スポロキストが形成され,その中にケルカリア(セルカリア)が生じるが,ハイキュウチュウやカンキュウチュウではスポロキストの中に母レジアが形成され,さらに娘レジアを経てケルカリアを生じる。ジュウケツキュウチュウ類では,ケルカリアが直接終宿主(脊椎動物)に侵入して成虫となるが,他の種では,さらに第2中間宿主(節足動物あるいは下等の脊椎動物)に侵入してメタケルカリアとなり,これが終宿主に摂取されて成虫となり,有性生殖を営むのである。…

※「ケルカリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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