コツメカワウソ(英語表記)Aonyx cinerea; Asian short-clawed otter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コツメカワウソ
Aonyx cinerea; Asian short-clawed otter

食肉目イタチ科カワウソ亜科ツメナシカワウソ属。頭胴長は 41~64cm。尾長は 25~35cm。体重は 2.7~5.4kgで,雄は雌より大きい。上面は灰色を帯びた茶色から薄い黒褐色である。頬ならびに喉部は白から灰白色を呈する。頭部は平らで短く,鼻鏡は前方に位置し,鼻鏡の上縁は突出する。四肢は幅が狭く,蹼 (みずかき) が趾 (あしゆび) の先端近くまである。3番目と4番目の趾がほかの趾に比べて長く,爪は上方を向いており,きわめて小さく痕跡的であるが,指先の感覚が非常に鋭く器用である。乳頭数は4個。門歯は上顎下顎に各6本,犬歯は上顎と下顎に各2本,前臼歯は上顎6~8本,下顎6本,臼歯は上顎2本,下顎4本である。家族を中心とした小さな群れをつくり,12種類以上の声によるコミュニケーションを行う。甲殻類や貝類,魚類などを捕食する。繁殖期は特定されず,妊娠期間は 60~64日で,年に2回繁殖することがある。1産1~6仔で平均2仔。インド,スリランカ,中国南部,インドネシア,ボルネオ島パラワン島に分布し,河川の近くに生息する。マレーシアでは漁に利用している。ペットとして飼育されており,飼育例ならびに繁殖例は多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コツメカワウソ
こつめかわうそ / 小爪獺
oriental small-clawed otter
[学]Amblonyx cinerea

哺乳(ほにゅう)綱食肉目イタチ科の動物。インドからスマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島、中国南部などにすむ。カワウソ類のなかでは小形で、頭胴長約60センチメートル、尾長約30センチメートル、体重2.7~5.4キログラム。四肢のつめは小さく、指先より突出しない。河口や海岸に小集団をつくって生活するものが多い。[古屋義男]

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