コーダ(その他表記)coda[イタリア]

デジタル大辞泉 「コーダ」の意味・読み・例文・類語

コーダ(〈イタリア〉coda)

楽曲楽章の終わりに終結部として付される部分

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精選版 日本国語大辞典 「コーダ」の意味・読み・例文・類語

コーダ

  1. 〘 名詞 〙 ( [イタリア語] coda ) フーガソナタ交響曲などで、楽曲や楽章の最後に付される部分。終止を完全にし、曲のまとまりをもたせる効果を持つ。終結部。結尾部。〔洋楽手引(1910)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「コーダ」の意味・わかりやすい解説

コーダ
coda[イタリア]

音楽用語。楽曲の結尾部をさす。イタリア語の〈尾〉を原義とする。楽曲構造の基本的な枠組みとは別に,形式上独立した終結部分をさす。コーダは単純な旋律からフーガや長大な楽章に至るまで,あらゆる規模の形式において存在しうる。特にソナタ形式のコーダは重要で,ベートーベンしばしばこれを第2展開部として扱っており,彼以後コーダはこの形式の基本部分として定着した。なお,コデッタcodetta(小結尾)という場合は,一般にソナタ形式の提示部の末尾やフーガにおける主題応答後の小終止部をさす。
楽式
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コーダ」の意味・わかりやすい解説

コーダ
こーだ
coda イタリア語

音楽用語。「尾」の意味で、楽曲の最後に加えられた部分。終結部、結尾部などと訳される。たとえば、フーガでは主題の最後の完全な入りのあと、古典派舞曲では主要部分の繰り返しのあとに置かれるもので、長さや素材に関してはきわめて多様である。再現部のあとに続くソナタ形式のコーダは、とくにベートーベン以後、楽曲と素材的関連をもつ長大な部分になり(たとえばベートーベンの『英雄交響曲』第1楽章では141小節)、重要性を獲得した。なお、とくにフーガおよびソナタ形式の場合、楽曲中の比較的小規模な結尾部をコデッタcodettaとよぶこともある。

[寺本まり子]

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百科事典マイペディア 「コーダ」の意味・わかりやすい解説

コーダ

イタリア語で〈尾〉の意。音楽では楽曲の終りの部分をさす。特にソナタ形式では再現部の後に,終止感を与えるためにコーダを置くことが多い。急速楽章ではしばしば,さらにテンポを速めてクライマックスを形成する(ベートーベンの《熱情ソナタ》第3楽章はその典型例)。

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音楽用語ダス 「コーダ」の解説

コーダ[coda(伊)]

曲をしめくくるために付け加えられた部分(エンディング)。曲の最後につけられて演奏される場合、曲の途中からコーダ・マークによって導かれ、その部分に移り続けて演奏される場合等がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コーダ」の意味・わかりやすい解説

コーダ
coda

音楽用語。楽曲または楽章に終結感をもたらすためにおかれた結尾部分。規模は大小さまざま。

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世界大百科事典(旧版)内のコーダの言及

【地震波】より

…地震記録上では,表面波に続いて振幅の小さな尾部がある。これは地殻や上部マントルの構造が不均質なために生ずる散乱波であり,コーダと呼ばれる。 実体波も表面波も,地球という有限な物体内の振動であるから,地震波はすべて地球の自由振動にほかならない(地球自由振動)。…

【バレエ】より

…〈ディベルティスマン〉の語と混用されやすい。コーダcodaパ・ド・ドゥの最後に,最初は男性,次に女性の順に登場し,難しい技術を多用した踊りを見せ,これを完結させる部分をいう。また,バレエ作品の幕を下ろす,総員の踊りの名称でもある。…

【楽式】より

…(3)ソナタ形式 前古典派以後の器楽で最も重要な形式。提示部,展開部,再現部(最後にコーダがくることもある)から成る一種の3部形式だが,対照的な性格の複数の主題が大規模に展開されることと,近親調から遠隔調を経て主調に戻る有機的な調設計に特色がある。(4)ロンド・ソナタ形式 ロンド形式の回帰の原理とソナタ形式の発展の原理が統合された複合形式。…

【バレエ】より

…グラン・パgrand pasいくつかの舞踊を集め,一つのまとまりのある体裁を整えたもので,バレエ作品の一部として現れること(例:《ドン・キホーテ》終幕)もあれば,独立した演目として踊られること(例:《パキータ》)もある。通常アントレ,アダジオ,いくつかのバリアシヨン,コーダよりなる。〈ディベルティスマン〉の語と混用されやすい。…

※「コーダ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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