ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴマフアザラシ」の意味・わかりやすい解説
ゴマフアザラシ
Phoca largha; Larga seal
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
鰭脚(ききやく)目アザラシ科の哺乳類。海氷上で繁殖。陸岸に出現し,人間との接触が非常に多い中型のアザラシ。体長は1.8m前後,体重は雄150kg,雌120kgになる。陸岸で繁殖するゼニガタアザラシは近縁種であり,近年まで同一種とされていた。背部は光沢のある灰黒色の地色を呈し,白色,黒色小斑がたくさんあり,ゴマをまいたように見える。名もこれによる。オホーツク海,ベーリング海に分布し,一部は中国の渤海湾にも分布する。流氷上での繁殖期以外は沿岸に生息し,河口,内湾域の中州や海岸近くの岩礁に上陸する。ゼニガタアザラシは大西洋の各地,北海道や千島列島,アレウト列島,アラスカ,北アメリカ西岸にも分布し,陸上で繁殖する。漁場を荒らすため漁業者にきらわれる。
→アザラシ
執筆者:内藤 靖彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
哺乳(ほにゅう)綱鰭脚(ききゃく)目アザラシ科の動物。ゴマフアザラシ属の1種で、海氷上で繁殖する。ベーリング海、オホーツク海に分布し、種々の魚や軟体動物を食べる。本種は、北太平洋、北大西洋に広く分布し陸岸で繁殖するゼニガタアザラシとは近縁で、かつては亜種関係と思われていたが、近年両者の繁殖上の隔離が確認され、海氷繁殖種をゴマフアザラシとして独立種とした。体長1.8メートルの中形種。背部の灰褐色の地色にゴマをまいたような小斑(しょうはん)があり、名前の由来となっている。新生子は白色の新生子毛をもつ。
[内藤靖彦]
出典 小学館の図鑑NEO[新版]動物小学館の図鑑NEO[新版]動物について 情報
…南半球では種分化を促す陸地の障壁が北半球ほど複雑でないため種類が少ない。北半球では,北太平洋にクラカケアザラシ(イラスト),アゴヒゲアザラシ,ゴマフアザラシ(イラスト)の3種,北大西洋にハイイロアザラシ(イラスト),ズキンアザラシ,タテゴトアザラシ(イラスト)の3種,両方にワモンアザラシ(イラスト),ゼニガタアザラシ(イラスト)の2種が分布する。北半球の低緯度地方にはモンクアザラシ類3種とキタゾウアザラシが分布し,カスピ海やバイカル湖にもワモンアザラシ類2種が分布する。…
※「ゴマフアザラシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新