シアン化銀(読み)シアンかぎん(英語表記)silver cyanide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シアン化銀
シアンかぎん
silver cyanide

化学式 AgCN 。無色の粉末。乾燥空気中で安定であるが,光に当ると暗色に変る。 320℃で分解。水,アルコール,希酸にほとんど不溶。シアン化アルカリ溶液や熱濃硝酸には錯塩をつくって溶ける。希塩酸によって有毒なシアン化水素と塩化銀に分解。銀メッキや,塩酸処理による簡便なシアン化水素発生剤として利用される。

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世界大百科事典 第2版の解説

シアンかぎん【シアン化銀 silver cyanide】

化学式AgCN。硝酸銀AgNO3水溶液にシアン化ナトリウムNaCNまたはシアン化カリウムKCNを等molにやや足りない程度加えると白色粉末状沈殿として得られる。乾燥空気中で安定であるが,光によって徐々に黒みを帯びる。加熱すると融解する前に320℃で分解する。比重3.95。結晶中では-Ag-C≡N-Ag-C≡N-のように結合した直線の多量体となっている。ハロゲン化アルキルを作用させると,おもにイソニトリルRNCを生ずるので,上記の構造においてAg-C結合のほうがAg-N結合より強いと推定される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シアン化銀
しあんかぎん
silver cyanide

銀のシアン化物。硝酸銀の水溶液にシアン化カリウム水溶液を加え、生じた沈殿を水で洗って乾燥させると得られる白色の粉末。光によって徐々に変色して分解する。空気を断って熱すると分解し、320℃以上でシアンを発生する。エタノール(エチルアルコール)、希酸に不溶。熱濃硝酸には溶けて硝酸銀との複塩をつくる。濃アンモニア水、チオ硫酸ナトリウムには溶ける。シアン化アルカリにはシアノ錯塩をつくって溶ける。有毒である。[中原勝儼]

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精選版 日本国語大辞典の解説

シアンか‐ぎん シアンクヮ‥【シアン化銀】

〘名〙 銀のシアン化物。化学式 AgCN 白色または灰色で無臭の結晶。硝酸銀の冷飽和溶液にシアン化カリウムの濃溶液を加え、生じた沈殿を濃アンモニア水から再結晶して得られる。猛毒銀めっきに用いられる。

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