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シオラン Cioran,Emil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シオラン
Cioran,Emil

[生]1911.4.8. ルーマニア,ラシナリ
[没]1995.6.20. パリ
フランスの批評家。ブカレスト大学で哲学を学び,1937年にパリ留学,以後フランスに定住。「生を受けたという不都合」のなかで虚無と対峙しつつ,「神なき絶対」を模索するモラリストであり,『崩壊概論』 Précis de décomposition (1949) ,『苦渋の三段論法』 Syllogismes de l'amertume (52) など,箴言のような鋭い文体で,既存の思想や信仰の体系,つまり人間が構築した一切の「幻想」を徹底的に批判した。ほかに『歴史とユートピア』 Histoire et utopie (60) ,『四つ裂きの刑』 Ecartèlement (79) など。

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百科事典マイペディアの解説

シオラン

ルーマニア生れのフランスの思想家。ブカレストでベルグソンニーチェの哲学を学ぶ。1947年からパリに定住し,最初の作品《解体の概説書》(1949年)以後,同郷者イヨネスコらと同様に,フランス語で書き続ける。モンテーニュの懐疑主義を賞賛する彼は,箴言集の形で数多くの作品を発表しており,他に《苦悩の三段論法》(1952年),《歴史とユートピア》(1960年)などがある。また《ジョゼフ・ド・メーストル著作集》には重要な序文も書いている。1977年にはロジェ・ニミエ賞に選ばれたが辞退した。

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世界大百科事典 第2版の解説

シオラン【E.M.Cioran】

1911‐95
ルーマニアの思想家。1937年フランスに留学。以来パリに定住し,フランス語で哲学的エッセーを書く。神の世界創造を失敗と断じ,狂信とイデオロギーで生存の空しさを隠ぺいしようと熱中する人間の虚妄を痛烈に批判した《崩壊概論》(1949)をはじめ,《苦渋の三段論法》(1952)から《生誕の災厄》(1973)に至る著作で,攻撃的なニヒリズムを展開した。簡潔な文体によっても評価が高い。【有田 忠郎】

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