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シャルパック Charpak, Georges

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シャルパック
Charpak, Georges

[生]1924.8.1. ポーランド
[没]2010.9.29. フランス,パリ
ポーランド生まれのフランスの物理学者。7歳のときフランスのパリに移住。第2次世界大戦中は反ナチスレジスタンス運動に参加,ビシー政府下の 1943年に投獄され,1944~45年ドイツの強制収容所に収容された。1946年フランスの市民権を取得。1948年エコール・ナシオナル・シュペリュール・デ・ミーヌ・ド・パリ(パリ国立高等鉱業学校)を卒業,その後コレージュ・ド・フランスで研究を続け,1955年原子核物理学の博士号を取得した。1959年にスイスのヨーロッパ原子核研究機関 CERNに入り,素粒子検出器の設計に取り組み,1968年に複数の高エネルギー荷電粒子の飛跡を 3次元的かつ高速に記録できる多線式比例計数管 MWPCを開発した。MWPCは,10億回に 1回しか起こらないような素粒子相互作用の識別まで可能にしたうえ,エレクトロニクス技術を駆使してデータ収集速度を 1000倍に高め空間分解能も改善した。この功績により,1992年にノーベル物理学賞を受賞した。1984年からパリ高等物理化学学校のジョリオ=キュリー記念教授職を兼任。1985年科学アカデミー会員。

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百科事典マイペディアの解説

シャルパック

フランスの物理学者。物理化学高等学院教授。加速した荷電粒子どうしを衝突させたときに出現する未知の粒子の検出装置を研究。1968年多線式比例計数箱を開発。この装置の開発によって素粒子物理学が大きく前進した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シャルパック
しゃるぱっく
Georges Charpak
(1924―2010)

フランスの実験物理学者。ポーランドに生まれ、1946年にフランスに帰化した。1954年にコレージュ・ド・フランスで、原子核物理学についての実験的研究で博士号を取得。1959年からは、素粒子物理学の国際的な研究機関であるヨーロッパ原子核研究機構(CERN:Conseil Europen pour la Recherche Nuclaire)で研究を進める。
 素粒子の実験で発生する小さな粒子の軌跡を、精密に効率よく測定する新しい技術を次々に開発した。1968年には、素粒子測定器の中にワイヤーを何本も張り巡らして、粒子がそばを通ったことを電気信号としてとらえる「多線式比例計数箱」という新技術の開発に成功。写真乾板などに写った粒子の軌跡を目で確認して数えていた従来の方法に比べて粒子の観測効率を飛躍的に高め、素粒子実験の新時代を開いた。新粒子の発見で1976年のノーベル物理学賞を受賞したB・リヒター、1984年のC・ルビアなどの業績も、この測定技術の成果のおかげである。粒子測定器についてのこれら一連の発明や改良、とくにワイヤーを使った技術を編み出した業績に対して、1992年にノーベル物理学賞を受賞した。[馬場錬成]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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