スリランカの北端にある行政県およびその中心都市の地名。県人口49万,市人口15万(2001)。ドラビダ語族のタミル語を母語とする住民が多く,13世紀から16世紀まで南部のシンハラ王朝とは別に,独立したジャフナ王国が存続していた。17世紀以降,ポルトガル,オランダおよびイギリスの順で植民地支配の根拠地のひとつとなり,キリスト教の布教と学校教育が他の地区よりも進展した。揚水灌漑による農業のほかにみるべき産業がなく,海外への移住労働者を多く送り出してきた。イギリス植民地から独立したのち,スリランカの政治が多数民族のシンハラ人政党によって担われ,行政のシンハラ化が進められたことに反発して,タミル人地区の分離独立を要求する運動が起こった。1983年から87年まではイーラム国の独立を目指す諸党派,87年から90年まではインド平和維持軍,90年から95年まではLTTEの軍事組織,95年以降はスリランカ政府軍の支配下というように,異なった軍事組織の行政が行われ,市民生活は困難を極めている。
執筆者:中村 尚司
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スリランカ北部の都市。セイロン島の北端に突き出るジャフナ半島の付け根に位置し、大きな潟に沿って発達する。人口12万9000(1990)。紀元前1世紀からタミル人が支配し、1617年ポルトガルが占領するまで続いた。現在でもタミル人の居住地域の中心である。市公会堂、警察、裁判所、県庁、財務庁、農水庁など多数の役所のほか大学もある。沿岸漁業の中心となる良港があり、ジャフナ半島で産する果物、農作物の集散地でもある。
[吉野正敏]
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