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スカモッツィ Scamozzi, Vincenzo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スカモッツィ
Scamozzi, Vincenzo

[生]1552. ビチェンツァ
[没]1616. ベネチア
イタリア・ルネサンス後期の建築家,建築学者。建築家の父のもとで修業したのち,ベネチアに出る。作品はビチェンツァのビラ・ベラート(1574),パラッツォ・トリッシーノ(1577~79)など。またアンドレア・パラディオの残したテアトロ・オリンピコ(1585),ヤーコポ・サンソビーノの死後引き継いだベネチアサン・マルコ図書館(1536着工)を完成した。『古代ローマに関する論考』Discorsi sopra l'antichità di Roma(1582),『普遍的建築の理念』L'idea dell'architettura universale(1615)を出版している。

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百科事典マイペディアの解説

スカモッツィ

イタリア・ルネサンス末期の建築家,建築理論家。師パラディオサンソビーノの古典主義を推進し,ベネチアのプロクラティエ・ヌオベや生地ビチェンツァのパラッツォ・トリッシノ・バルトンを建造した。

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世界大百科事典 第2版の解説

スカモッツィ【Vincenzo Scamozzi】

1548‐1616
ルネサンス末期のイタリア人建築家。パラディオの強い影響下にあり,その未完の劇場〈テアトロ・オリンピコ〉を完成させるとともに,その没後,ベネチアを中心とした北イタリア各地で教会堂,住宅,公共建築,劇場を設計した。ポーランド,ドイツ,オーストリアハンガリー,フランスを旅行し,マニエリスムの建築様式を紹介した役割は大きい。ザルツブルク大聖堂,同司教館を計画したが実現をみなかった。ルネサンス期の建築書中最後に位置する彼の《普遍的建築の理念》(1615)は,企図された12書のうち6書が執筆刊行された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スカモッツィ
すかもっつぃ
Vincenzo Scamozzi
(1552―1616)

イタリアの建築家、理論家。ビチェンツァに生まれる。同地でセバスティアーノ・セルリオ著『建築論』の編者であった父の薫陶を受けたのち、1572年ベネチアに移り住む。彼の作風は、セルリオ、サンソビーノ、パッラディオの作品研究によって形成された。ことにパッラディオを崇拝し、主要作品のすべてにその影響がみられるだけでなく、その死後、彼の代表作テアトロ・オリンピコ(オリンピコ座)、ビラ・ロトンダ(ロトンダ館)を完成させている。78~81年ローマに赴き古代の遺跡を研究、1599~1600年にはヨーロッパ各地を旅行、ゴシック建築などに関する興味深い記述を残している。04年ザルツブルク大司教の招請を受け、同地の大聖堂と大司教館の設計に携わる。代表作にビチェンツァのパラッツォ・トリッシーノがあげられる。主著『一般建築学』(1615)はヨーロッパ各国語に訳出され、作品を通じてよりも、むしろ大きな影響を及ぼした。[三好 徹]

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世界大百科事典内のスカモッツィの言及

【建築装飾】より

…しかし,装飾要素を建築の付加的・付随的要素と見て,非本質的なものと見なす考え方も存在した。17世紀にイタリアの建築家V.スカモッツィは〈建築は抽象的な数,形態,大きさ,各部の関係を数学と同じ方法で用いる〉と述べ,新古典主義の理論家J.J.ウィンケルマンは〈建築において美はまず比例にある。建物は比例のみによって,装飾なしでも美しくなりうる〉と述べ,建築装飾の存在を否定的にとらえた。…

【都市計画】より

…ルネサンス期になると商業の発達が著しく,パリ,フィレンツェ,ベネチアなどの都市の人口が増加し,中世の都市の改造が行われはじめた。16~17世紀にかけて,デューラー,スカモッツィなどの理想都市の提案があった。これらは支配階級の権威と防衛とを重視し,都市の形は多角形または星形をとり,市街地は幾何学的な街路パターンをもち,主要な場所には広場が配置されている。…

【パラディオ主義】より

…パラディオの理論や技法は一見単純で,作品もいくつかの典型的条件に対応する現実的な型としてとらえられ,しかもその開放的空間理念が魅力的であったために,ヨーロッパ各地に模倣・追随者を生み出した。なかでも,パラディオ没後ベネト地方の建築界に君臨したスカモッツィ,イギリス近世建築の祖イニゴ・ジョーンズらは有名。特殊な例として,1720‐60年ころにかけて,イギリスのバーリントン伯爵の企てた建築界全体のパラディオ化があり,この結果,有産階級がこぞってパラディオ風のカントリー・ハウスを建てた。…

※「スカモッツィ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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