ステロイドホルモン

デジタル大辞泉 「ステロイドホルモン」の意味・読み・例文・類語

ステロイド‐ホルモン(steroid hormone)

化学構造上ステロイドの基本構造をもつホルモン総称性ホルモン副腎皮質ホルモンエクジソンなど。

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精選版 日本国語大辞典 「ステロイドホルモン」の意味・読み・例文・類語

ステロイド‐ホルモン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] steroid hormone ) 化学構造上ステロイド化合物に属するホルモンの総称。男性ホルモン女性ホルモン副腎皮質ホルモンなど、脊椎動物に重要なものを含む。

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内科学 第10版 「ステロイドホルモン」の解説

ステロイドホルモン(ホルモンの生合成、分泌、代謝)

(2)ステロイドホルモン(steroid hormone)
 ステロイドホルモンはコレステロールから合成される.ステロイドホルモンは,チトクロームP450(ヒドロキシラーゼ)をはじめとする多くの酵素反応により段階的に合成されるが,律速段階は,コレステロールをStAR(steroidogenic acute regulatory protein)蛋白により,ミトコンドリア外膜からミトコンドリア内膜に存在するコレステロール側鎖切断酵素(P450scc)へ輸送する段階であり,副腎皮質ではACTH副腎皮質刺激ホルモン),性腺ではLH(黄体形成ホルモン),FSH卵胞刺激ホルモン)がこのステップを促進する.[柴田洋孝・伊藤 裕]
■文献
Melmed S, Polonsky KS, et al: Hormones and hormone action. In: Williams Textbook of Endocrinology, 12th ed, pp3-99, Elsevier Saunders, Philadelphia, 2011. Jameson JL, DeGroot LJ: Principles of endocrinology and hormone signaling. In: Endocrinology, 6th ed, pp3-14, Elsevier, Amsterdam, 2010.

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六訂版 家庭医学大全科 「ステロイドホルモン」の解説

ステロイドホルモン
(内分泌系とビタミンの病気)

 ステロイドホルモンには、糖質コルチコイド鉱質コルチコイドエストロゲン卵胞(らんぽう)ホルモン)、プロゲステロン黄体(おうたい)ホルモン)、アンドロゲン(男性ホルモン)、ビタミンDなどがあります。副腎皮質には、さまざまな「ステロイドホルモン合成酵素」という名前の酵素があり、これがコレステロールに段階的にさまざまな作用をすることで、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドがつくられていきます。

 これらのホルモンの合成は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)によって調節されています(アルドステロンに関してはレニン・アンジオテンシンという物質が最も強力に調節する)が、一方でACTHの分泌は糖質コルチコイドによって抑えられます。これは“負のフィードバック”と呼ばれています。糖質コルチコイドを作りだすのに必要な酵素が損なわれると、コルチゾールの低下とアンドロゲンの増加など、副腎皮質でのステロイドホルモン産生のバランスが大きく乱れます。

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百科事典マイペディア 「ステロイドホルモン」の意味・わかりやすい解説

ステロイドホルモン

ステロイド核,すなわちシクロペンタノペルヒドロフェナントレン炭素骨格をもつホルモンの総称。おもなものとしてエストロゲン男性ホルモン黄体ホルモン副腎皮質ホルモンなどがある。
→関連項目エクジソンドーピング

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化学辞典 第2版 「ステロイドホルモン」の解説

ステロイドホルモン
ステロイドホルモン
steroid hormone

ステロイド骨格を有するホルモンの総称.テストステロン(男性ホルモン),エストロン(女性ホルモン),コルチコステロン(副じん皮質ホルモン)などが代表例.疎水性であるため細胞膜を通過できる.標的細胞内に入った後は,特異的な可溶性受容体と結合し,核に移行して,特定の遺伝子の発現を調節し作用を発揮する.[別用語参照]グルココルチコイドコルチコイド

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「ステロイドホルモン」の解説

ステロイドホルモン

 ステロイド骨格をもつホルモンの総称.性ホルモン,副腎皮質ホルモンなど.

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