ストーカー(その他表記)Bram Stoker

デジタル大辞泉 「ストーカー」の意味・読み・例文・類語

ストーカー(stoker)

ボイラーへ石炭を自動的に送る装置。給炭機
パラスポーツ自転車競技で、二人乗りタンデムの後ろに乗る視覚障害選手のこと。1から、動力を自転車に伝えて走る意を表す。→パイロット6

ストーカー(stalker)

《忍び寄る者の意》自分が一方的に関心を抱いた相手にしつこくつきまとう人物待ち伏せ・尾行・手紙や、昼夜をかまわないでファクスメール電話などの行為執拗しつように繰り返す。→ストーカー規制法

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精選版 日本国語大辞典 「ストーカー」の意味・読み・例文・類語

ストーカー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] stoker ) ボイラー用の火格子ロストル)上に石炭を機械的に送り、連続して燃焼させる装置。給炭機。

ストーカー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] stalker ) 自分が関心を抱いた相手を、一方的に病的な執拗さで追いかけ回し、つきまとう人。

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改訂新版 世界大百科事典 「ストーカー」の意味・わかりやすい解説

ストーカー
Bram Stoker
生没年:1847-1912

アイルランドダブリン生れの小説家本名はエーブラハムAbraham。ダブリン大学ではO.ワイルドの学友であった。卒業後,名優H.アービングのマネージャーを27年間務め,かたわら小説《吸血鬼ドラキュラ》(1897)を発表して名を成し,その怪奇趣味のゆえに〈最後のゴシック・ロマンス作家〉と評された。なお,彼の作品によって定着した鋭い歯を持つ瘦身の吸血鬼像は,《千夜一夜》の翻訳者R.バートンがモデルだという。ほかに多数の怪奇小説と,古今の山師たちを扱った《有名詐欺師伝》(1910)を著した。
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百科事典マイペディア 「ストーカー」の意味・わかりやすい解説

ストーカー

ストーカーとは〈そっと獲物を追う人〉の意で,特定の相手を執拗につけ回す人をいう。単に好意を抱いた人を追い回すにとどまらず,病的な電話攻勢をかけたり,家宅侵入や暴行・傷害ときには殺人など犯罪に発展することもある。アメリカでは各州にストーキング防止法が制定されている。日本でも都道府県で防止条例を制定する動きが広がっていたが,2000年5月〈ストーカー規制法〉が制定された。同法では,恋愛感情や,それが満たされないための恨みの感情から〈つきまとい行為〉(八つの行為に類型化)をした者に対して,警察が警告したり,都道府県公安委員会が禁止命令を出すことができる。それでもやめない場合には,1年以下の懲役か100万円以下の罰金を科す。
→関連項目ストーカー規制法

ストーカー

アイルランド,ダブリン生れの小説家。数々の長編・短編小説を書いたが,なかでも怪奇小説《吸血鬼ドラキュラ》(1897年)は世界的に有名で,この時代の人々の様々な願望や恐怖を反映した小説としても盛んに研究されている。
→関連項目ドラキュラレ・ファニュ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストーカー」の意味・わかりやすい解説

ストーカー(給炭機)
すとーかー
stoker

石炭などの固体燃料を機械的に自動供給する装置。給炭機ともいう。移動する火床の一端に石炭を供給し、石炭は移動しながら順次燃焼する。代表的なものは鎖火格子(くさりひごうし)給炭機である。石炭はすべて前方から供給されコールゲートを調節することによって火格子上にのる炭量の増減をし、火床の移動速度を調節し、燃料が適度に分布されるようにする。燃焼後の灰分は火床の後方に排出される。石炭を供給するのには、火床面の下方からスクリューなどによって押し込む下込めストーカー、ショベル給炭機によって石炭を上方から火床面に散布する散布式ストーカーなどがある。また灰分の多い石炭とか粘結性炭に適するよう火床面を傾斜させ、その火格子を揺り動かし、中に発生する灰を除いて燃焼をよくするマルチン式ストーカーもある。

[中山秀太郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ストーカー」の意味・わかりやすい解説

ストーカー
Stoker, Bram

[生]1847.11.8. アイルランド,クロンターフ
[没]1912.4.20. イギリス,ロンドン
アイルランドの作家。本名 Abraham Stoker。ヨーロッパの民間伝承に取材したゴシック小説『ドラキュラ』Dracula(1897)で知られる。ルーマニア,トランシルバニア地方の古城に住む吸血鬼ドラキュラ伯の物語で,1931年以来たびたび映画化され,多くの恐怖小説の素材となった。

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デジタル大辞泉プラス 「ストーカー」の解説

ストーカー〔アメリカ映画〕

2002年製作のアメリカ映画。原題《One Hour Photo》。ロビン・ウィリアムズ主演のサイコ・スリラー。監督:マーク・ロマネク、共演:コニー・ニールセン、ミシェル・バルタン、エリック・ラ・サール、ディラン・スミスほか。

ストーカー〔ソ連映画〕

1979年製作のソ連映画。ストルガツキー兄弟によるSF小説の映画化。監督:アンドレイ・タルコフスキー、出演:アレクサンドル・カイダノフスキー、アリーサ・フレインドリフ、アナトーリー・ソロニーツィンほか。

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世界大百科事典(旧版)内のストーカーの言及

【吸血鬼】より

…中でもレ・ファニュの《カーミラ》(1872)は,恐怖美に満ちた女吸血鬼をめざましく描いた作品である。一方,1897年にはストーカーの《吸血鬼ドラキュラ》が出て,吸血鬼はロマン主義的な孤独で〈高貴な旅人〉としてふたたび男性化される(ドラキュラ)。以来吸血鬼はそのときどきに性を変えながら映画・演劇を通じて大衆化されることになる。…

【ドラキュラ】より

ストーカーの小説《吸血鬼ドラキュラ》(1897)の主人公の名。ルーマニア,トランシルバニア地方の城主ドラキュラ伯爵は,死後も人間の生血を吸って生きながらえ,生贄をもとめて世紀末のロンドンに現れる。…

【ブラド[串刺し公]】より

…在位1448,1456‐62,1476年。ルーマニア史ではオスマン帝国の軍隊を退けた勇将として有名だが,欧米ではむしろB.ストーカーの小説《吸血鬼ドラキュラ》(1897)のモデルとして知られている。ワラキア公ブラド・ドラクルの子。…

※「ストーカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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