ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セスペデス」の意味・わかりやすい解説
セスペデス
Céspedes, Carlos Manuel de
[没]1874.2.27. サンロレンソ
キューバ独立運動の先駆者。フルネーム Carlos Manuel Perfecto del Carmen Céspedes y del Castillo。大農園主のもとに生まれた。スペインで法律を学び,帰国後,秘密裏に独立運動を組織した。1868年10月10日,オリエンテ地方のヤラの町で独立を宣言し(→ヤラの叫び),スペインに対する独立戦争を始めた(→十年戦争)。1869年には革命政府の大統領に選ばれたが,1873年辞任。翌 1874年スペイン軍に殺害された。(→キューバ史)
セスペデス
Céspedes, Pablo de
[没]1608. コルドバ
スペインの画家,彫刻家,詩人。ラ・デ・エナレス大学で学び,1560年代にイタリアを旅行してミケランジェロやラファエロの作品を模写。またマニエリスムの画家ツッカロの工房に出入りする。ローマで彼はサンタ・マリア・ダラコエリ聖堂およびトリニタ・ディ・モンティ聖堂のために壁画を描く。帰郷 (1576~77) 後コルドバの大聖堂に『最後の晩餐』 (セビリア美術館) を制作。2度目のローマ旅行 (83~85) ののち,セビリア大聖堂の円天井に装飾画を制作 (のちにムリリョによって修復される) 。作風はコレッジオとツッカロの影響を強く受けており,強い明暗の対比と極端な短縮法を特徴とする。詩『絵画術』の著者としても知られている。
セスペデス
Céspedes y Meneses, Gonzalo de
[没]1638. マドリード
スペインの小説家。『兵士ピンダロの多難な運命』 Fortuna varia del soldado Píndaro (1626) が代表作。政治的著作が当局の忌諱に触れ,サラゴサとリスボンに亡命したが,のちにフェリペ3世を賛美する歴史書を書き,王室おかかえの歴史家となった。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報