タガンログ(その他表記)Taganrog

デジタル大辞泉 「タガンログ」の意味・読み・例文・類語

タガンログ(Taganrog/Таганрог)

ロシア連邦南西部、ロストフ州都市アゾフ海タガンログ湾に面し、港湾を有す。18世紀末、ピョートル1世ロシア艦隊の軍港を建設したことに起源する。その後、オスマン帝国占領を経て、エカチェリーナ2世の時代にロシア領になった。19世紀に小麦などの積み出し港として発展小説家・劇作家チェーホフ生地

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改訂新版 世界大百科事典 「タガンログ」の意味・わかりやすい解説

タガンログ
Taganrog

ロシア連邦,ヨーロッパ・ロシアの南西部,ロストフ州の都市。アゾフ海のタガンログ湾北岸に位置する。人口27万2953(2004)。旧名トロイツク・ナ・タガンロゲTroitsk na Taganroge。ピョートル1世が1698年,海軍基地として創設したが,セバストポリ建設後,基地としての意義は失われた。19世紀には穀物輸出港として栄えた。現在,鉄鋼,高圧ボイラーコンバインなどが生産され,チェーホフ生家が博物館になっている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タガンログ」の意味・わかりやすい解説

タガンログ
Taganrog

ロシア南西部,ロストフ州の都市。州都ロストフナドヌーの西約 60km,アゾフ海のタガンログ湾にのぞむ港湾都市。 1698年ピョートル1世により要塞と軍港が建設されたことに始り,19世紀に穀物積出港として発展。ドンバス (ドネツ炭田) の南にあり,現在その炭田と工業地帯の積出港として重要。また鉄鋼 (鋼板,鋼管) ,機械 (ボイラ,コンバイン,鍛造・プレス設備) ,船舶修理,皮革,家具,食品などの工業が行われる。教育,ラジオ技術の各大学がある。チェーホフの生地で,その生家は現在記念博物館となっており,チェーホフ劇場もある。人口 25万7692(2010)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「タガンログ」の意味・わかりやすい解説

タガンログ
たがんろぐ
Таганрог/Taganrog

ロシア連邦南西部、ロストフ州の都市。人口28万7600(1999)。アゾフ海の北東、タガンログ湾の奥に位置し、ドネツ工業地帯を控えた重要な港湾を有する。鉄道によりドネツク、ロストフと結ばれる。ボイラー、コンバイン、鍛造やプレス用機械、皮革、食品などの工場がある。1860年に当地で誕生したA・チェーホフの生家記念館、郷土博物館が置かれている。市は1698年にピョートル1世の勅命によって建設された軍港から発達したもので、1775年に市制を敷いた。19世紀に小麦などの輸出港となり、製粉所や食品加工施設が集まった。

[渡辺一夫]

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百科事典マイペディア 「タガンログ」の意味・わかりやすい解説

タガンログ

ロシア,アゾフ海北東部の港湾都市。冶金,ボイラ,農業機械,船舶修理などの工業が行われる。1698年海軍基地として創設。19世紀には穀物輸出港として繁栄。チェーホフの生地としても知られる。25万6353人(2009)。

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