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タナゴ タナゴ Acheilognathus melanogaster

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

タナゴ
タナゴ
Acheilognathus melanogaster

コイ目コイ科の淡水魚。全長 7~12cm内外。体は側扁し,体高はタナゴ類のなかでは低いほうである。一対の口ひげをもつ。側線は完全。繁殖期には雄は婚姻色を呈し,背方は青緑色,側方は淡紫色,淡桃色となる。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

タナゴ

アジア一帯に生息するコイ科の淡水魚。アブラボテ属、バラタナゴ属、タナゴ属に分類され、日本では在来種14種類、外来種2種類が生息。全国に分布しているが、多くが絶滅危惧種ミヤコタナゴは体長4〜8センチ。74年に国の天然記念物に指定され、94年には種の保存法による国内希少野生動植物種に指定された。かつては田んぼの水路やため池など関東地方に広くすみ、江戸時代以降、大衆の間で「タナゴ釣り」が広まっていた。戦後、宅地化や水路のコンクリート化が進み、東京や神奈川ではすでに絶滅。現在、野生で生息が確認されているのは千葉県と栃木県の一部だけ。

(2006-07-22 朝日新聞 朝刊 横浜 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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百科事典マイペディアの解説

タナゴ

コイ科の魚。全長雄12cm,雌10cm。日本特産種で関東・東北地方に分布。平野部の湖沼や小河川の水草のある浅所に多い。カラスガイタガイなどの鰓内に産卵する。また近縁のヤリタナゴ,ゼニタナゴ,バラタナゴなども一般にはタナゴと呼ばれる

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

タナゴ
たなご /
bitterling

硬骨魚綱コイ目コイ科のタナゴ亜科に属する淡水魚の総称、またはそのなかの1種。名称が紛らわしい海産のウミタナゴは、スズキウミタナゴ科に属するまったく別の魚である。[水野信彦]

タナゴ亜科の特徴

世界中で約40種知られている。中部ヨーロッパ産の1種を除くと、ほかはすべてアムール川からベトナム北部までのユーラシア大陸アジア側に分布している。日本産は11種7亜種に分けられ、全体としての分布域は本州、四国、九州のほとんど全域に広がっている。地方により、ボテ、ニガブナ、クソバエ、オカメ、センパラ、シュブタなどとよばれるが、これらの呼び名は2種以上を混称していることが多い。
 一見フナに似ているが、背びれの付け根がフナより短いうえに、体が著しく側扁(そくへん)していて平たい。ひげや咽頭歯(いんとうし)の切れ込みの有無、側線が完全かまたは不完全かは種によって異なる。日本産の種はほとんどが全長10センチメートル程度までの小魚で、すべて湖、池、沼や河川の緩流部に生息している。消化管は非常に長く、複雑なとぐろを巻いており、藻類を主とした雑食性である。
 春に産卵する種と秋に産卵する種がある。いずれも産卵期には雌の産卵管が長く伸び、雄の体色は、赤、桃、青、黒など多様に彩られる。雌が産卵管を二枚貝の出水管に差し込んで貝の外套腔(がいとうこう)の中に卵を産み付けると同時に、雄は入水管近くに放精し、貝の中の卵に受精させる。孵化(ふか)した仔魚(しぎょ)の発育はきわめて不十分で、卵黄に尾がついた程度の姿でしかなく、しばらくは貝の中で発育を続ける。貝からは出水管を通って自力で脱出することが観察されている。種間雑種が野外でもしばしば得られるし、人工交雑でも比較的容易に得られる。大部分は不妊であるが、組合せによっては雌雄ともに妊性をもつ雑種ができるので、雑種第二代や退交雑種(戻し交雑)を生じさせることが可能。観賞用に熱帯魚などとともに飼育される。一部の地域では佃煮(つくだに)などにするが一般には食用とはしない。[水野信彦]

タナゴ亜科の分類

タナゴ亜科魚類の属の分類には異説が多い。この項では『日本魚名大辞典』に従って、日本産種を4属に分けて解説する。なお、各種の日本における大まかな分布域を括弧(かっこ)内に示したが、環境変化や人為的移入によって分布域の縮小や拡大がみられる。
 タナゴ属Acheilognathusには、アブラボテA. limbatus(愛知県以西の本州、四国、九州)、ヤリタナゴA. lanceolatus(本州、四国、九州)、イタセンパラA. longipinnis(滋賀、岐阜、富山の3県)、カネヒラA. rhombeus(淀(よど)川以西の本州、四国、九州)、タナゴ(後記)、イチモンジタナゴA. cyanostigma(木曽(きそ)川水系以西の本州、四国)、タビラA. tabira(本州、九州)の7種が、ゼニタナゴ属PseudoperilampusにはゼニタナゴP. typus(信濃(しなの)川、豊(とよ)川以東の本州)1種が、バラタナゴ属Rhodeusには、バラタナゴR. ocellatus(北陸、関東地方以西の本州、四国、九州)、カゼトゲタナゴR. sinensis(岡山県、九州北部)の2種が、ミヤコタナゴ属TanakiaにはミヤコタナゴT. tanago(関東地方)1種が、それぞれ含まれている。[水野信彦]

タナゴ

標準和名のタナゴAcheilognathus moriokaeは、タナゴ亜科の1種で、太平洋側は神奈川県、日本海側は新潟県以北の本州に分布する。全長10センチメートルまでの小魚で、側線は完全で、1対のひげがある。平野部の浅い池や沼とそれらに通じる水路に多い。春にカラスガイ、タガイの中に産卵する。関東に分布するミヤコタナゴと関西に分布するイタセンパラは、第二次世界大戦後の急速な開発によって激減し、1974年(昭和49)に地域を定めず魚種を対象に国の天然記念物に指定された。[水野信彦]

釣り

冬の釣り暦で、釣り人はヤリタナゴをマタナゴ、バラタナゴをオカメまたはオカメタナゴとよび、この2種を釣りの対象にする。マタナゴは全長3~5センチメートルが標準で、8センチメートル以上は大形であるが近年は数が少なくなった。このため3センチメートル以上は大形ともいえるオカメタナゴが対象魚の主流になった。
 釣り方は、道糸にトンボとよぶ目印をつけたミャク釣りとウキ釣りがある。竿(さお)はそれぞれ専用のものがあり、ミャク釣り竿は先調子で1本24センチメートルを10本継ぎ全長1.8メートル、ウキ釣り竿は1本36センチメートルくらいを5本継ぎ全長1.5メートルなど、ほかの竿に比べて短い。餌(えさ)はイラガの幼虫のタマムシの頭を切り、中の繊維を鉤(はり)先に丸く小さくつけるのが最高である。ほかに卵の黄身練り、アカムシ(赤虫)なども使う。ベテランは1日1000尾近く釣る。ビギナーが入門しやすいのはウキ釣りである。魚体が小さいからかならず小さいウキ、細い糸を使い、タナゴ専用鉤にすることが肝心である。[松田年雄]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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