タム(読み)たむ(英語表記)Игорь Евгеньевич Тамм/Igor' Evgen'evich Tamm

デジタル大辞泉 「タム」の意味・読み・例文・類語

タム(Igor' Evgen'evich Tamm)

[1895~1971]ソ連物理学者。核物理学研究に有用な「チェレンコフ効果」の理論解明成功。1958年、ノーベル物理学賞受賞

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「タム」の意味・読み・例文・類語

タム

  1. ( Igor' Jevgjen'jevič Tamm イーゴリ=エブゲニエビチ━ ) ソ連の理論物理学者。科学アカデミー会員。量子力学相対性理論権威。一九五八年ノーベル物理学賞を受賞。(一八九五‐一九七一

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タム」の意味・わかりやすい解説

タム
たむ
Игорь Евгеньевич Тамм/Igor' Evgen'evich Tamm
(1895―1971)

ソ連の理論物理学者。ウラジオストクに生まれ、1918年モスクワ大学卒業。クリミア大学、モスクワ大学などで教え、1934年からレーベデフ物理学研究所理論部の主任。1932年、中性子が発見されると、量子電気力学を適用して中性子が磁気モーメントをもつことを指摘し、また核力交換力で説明できることを指摘した。さらにI・M・フランクとともに「チェレンコフ効果」を理論的に研究し、それが物質中を超光速で動く電子による電磁的なマッハ衝撃波であると解釈した(1937)。この研究により1958年、チェレンコフ、フランクとともにノーベル物理学賞を受賞した。その後、熱核反応制御の問題に貢献した。

[佐藤 忠]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タム」の意味・わかりやすい解説

タム
Tamm, Igor' Evgen'evich

[生]1895.7.8. ウラジオストク
[没]1971.4.12. モスクワ
ソ連の物理学者。モスクワ大学,エディンバラ大学に学び,モスクワ大学教授 (1927) 。ソ連科学アカデミーのレーベデフ物理学研究所理論部長 (34) 。ソ連科学アカデミー会員 (53) 。 1932年 J.チャドウィックが中性子発見の直後に,原子核陽子と中性子から成り立つという理論を D.イワネンコとともに提唱。 37年チェレンコフ放射の理論を I.フランクとともに提唱。 58年ノーベル物理学賞を P.チェレンコフ,フランクとともに受賞。ソ連の水爆製造の指導にあたった一方,原子力の平和利用にも腐心した。

タム
Tam, Jacob ben Meïr

[生]1100
[没]1171.6.9.
フランスのタルムード注解者。別名,Rabbenu Tam。ユダヤ教の用語,法令を制定。主著『正義の書』 Sēfer ha-yashar (1811) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「タム」の意味・わかりやすい解説

タム

ソ連の物理学者。ウラジオストク生れ。モスクワ大学を出て,1927年モスクワ大学教授,1934年レベデフ物理学研究所長。I.M.フランクと協力しチェレンコフ効果(1934年発見)の理論的研究を行い,その物理的成因と諸特性を明らかにした。また湯川理論の先駆といえる核力理論を展開した(1934年)。1958年チェレンコフ,フランクとともにノーベル物理学賞。
→関連項目チェレンコフ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「タム」の解説

タム

サンリオのキャラクターシリーズ「タキシードサム」のキャラクター。蝶ネクタイと水兵帽をつけたペンギン。サムの弟。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android