チゴユリ

百科事典マイペディアの解説

チゴユリ

北海道〜九州,東アジア丘陵などの林内にはえるユリ科多年草。茎は高さ15〜30cmでふつう枝分かれせず,長さ5〜7cmの狭長楕円形の葉を数個つける。花は春,茎頂に1〜2個,下向きに咲き,径約3cm,白色で淡緑色を帯びる。6枚の花被片は半開し,先がとがる。果実球形液果で黒熟。

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世界大百科事典 第2版の解説

チゴユリ【Disporum smilacinum A.Gray】

温帯林の林床に普通に生えるユリ科の多年草(イラスト)。地下茎による栄養繁殖をさかんに行い,しばしば群生する。多年草とはいっても冬には親個体は枯死し,地下茎の先端だけが生き残って翌年地上部を出す。このような生活形は擬似一年草と呼ばれている。茎は高さ20~35cmで,ふつう枝分れしない。茎の先に1~2個の白色の花をつける。花被片は長さ12~16mm,基部にみつ腺がある。花期は5~6月。漿果(しようか)は8~9月に熟し,黒色。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

チゴユリ
ちごゆり / 稚児百合
[学]Disporum smilacinum A. Gray

ユリ科の多年草。茎は4~5月に高さ30~40センチメートルに伸び、3~4か月後に1~4本の地下茎を出す。地下茎は長さ10~20センチメートルで、地下を横走する。9月ころ母株は枯死するが、地下茎の先端部に形成された娘個体が分離し、生き残る。果実をつける有性個体と、果実をつけない無性個体がある。葉は有性個体では5~12枚、無性個体では2~7枚、楕円(だえん)形または長楕円形で、両面とも毛はない。5~6月、茎頂に花柄1~2センチの広鐘花を1、2個やや下向きにつける。花被片(かひへん)は白色、披針(ひしん)形で下部がわずかに距(きょ)状に膨らむ。果実は黒色、球形の液果で、径約1センチメートル。北海道から九州の落葉樹林の林床に生え、低山帯上部の針葉樹林内にもみられる。南千島から朝鮮半島、中国にも分布する。[河野昭一]

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