チュール(英語表記)Tulle

デジタル大辞泉 「チュール」の意味・読み・例文・類語

チュール(〈フランス〉tulle)

絹・ナイロンなどのごく細い糸で、薄く網状に織った布。女性用のベール帽子の飾りなどに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「チュール」の意味・読み・例文・類語

チュール

〘名〙 (tulle) 薄い紗(しゃ)のような網状の織物。ベールやイブニングドレスなどに用いる。
※若いセールスマンの恋(1954)〈舟橋聖一〉五「チュールのショールを買ひたいの」

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改訂新版 世界大百科事典 「チュール」の意味・わかりやすい解説

チュール
Tulle

フランス中南部,コレーズ県県都。人口2万1000(1982)。パリの南,鉄道で約460km,マシフ・サントラル中央山地)西麓コレーズ川の谷に立地する。平たん部が少なく,かつパリ~リモージュトゥールーズを結ぶ交通幹線からはずれており,この不利な地理的位置のため発展から取り残されている。おもな活動は県都としての行政・商業活動であり,工業としては国立の武器製造所がある。司教座が置かれ,ロマネスク・ゴシック様式の大聖堂がある。
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チュール
tulle[フランス]

多角形網目をもつレース地の一種。多くは六角形で,横に引っ張ると矩形になる。フランスのチュールではじめて作られたところからこの名がついた。もとは手編みレースであったが,17世紀以後機械化され,19世紀に本格的に生産されるようになった。織機,編機に特殊な装置を取り付けて作られる。素材は絹,綿,麻,レーヨンポリエステル,ナイロン等で作られ,ドレス,ベール,帽子などの服飾品やカーテンにも用いられる。
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百科事典マイペディア 「チュール」の意味・わかりやすい解説

チュール

北欧神話の戦士の神。ギリシアのゼウスと同語源の名で,古くは天空神であったと思われるが,現存神話ではオーディン,トールらの下風に立ち,あまり活躍しない。フェンリル狼を縛るときに片手を失った。英語Tuesday(火曜日)は〈チュールの日〉の意。

チュール

細い糸で作った細かい網地織物。ふつう目が六角形をしているので亀甲紗(きっこうしゃ)ともいう。その名はフランスのチュールで生産されたのに由来する。初めは綿,絹が用いられたが,現在はほとんどナイロンやポリエステル製。刺繍(ししゅう)を施したチュール・レースもある。透き通っていて張りがあるので,ドレスの一部,縁飾布,ベール,カーテンなどにする。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チュール」の意味・わかりやすい解説

チュール
tulle

各種繊維のごく小さい多角形の網状縦編み布地。最近はナイロン製が多い。名称はフランスの原産地名テュルによる。花嫁のベール,ショール,婦人帽の装飾布地などに用いられる。

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