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チョウセンアサガオ

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百科事典マイペディアの解説

チョウセンアサガオ

マンダラゲとも。熱帯アジア原産のナス科の一年草。毒草。江戸時代,薬用として栽培され,華岡青洲による日本初の乳癌手術の際,麻酔に使われたことでも知られる。高さ1m内外。

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世界大百科事典 第2版の解説

チョウセンアサガオ【Hindu datula】

熱帯アジア原産のナス科の一年草(イラスト)。中国名は曼陀羅華(まんだらげ)。江戸時代に輸入され薬用のために栽培されたが,現在はほとんど見られない。最近では熱帯アメリカ原産の近似種ヨウシュチョウセンアサガオD.stramonium L.(英名thorn apple,Jimson weed,stramonium)が広く栽培され,また荒地に野生化している。両者とも茎は高さ約1m,葉は互生または偽対生し,長さ8~15cm,花は葉腋(ようえき)に単生し,花冠は漏斗状で長い筒部がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

チョウセンアサガオ
ちょうせんあさがお / 朝鮮朝顔
[学]Datura metel L.

ナス科の多年草で、熱帯では低木状となるが、日本で栽培すると一年草となる。原産は熱帯アジア(インド)。日本には江戸時代に伝えられ、栽培もされたが、栽培がむずかしいうえに、薬用としての収量の面でも採算があわず、今日ではほとんどみられない。茎は直立し、高さ約1メートル、多くの淡緑色の枝に分かれる。葉は互生だが対生状にもなり、広卵形で全縁または深い波状の少数の鋸歯(きょし)をもつ。葉柄は長い。夏から秋にかけて、葉腋(ようえき)に1個ずつ花をつける。萼(がく)は筒状で長く、先端は5裂する。花冠は白色または淡紫色の大きな漏斗(ろうと)状で、長さ10~15センチメートル、筒部は細長く、裂片の先は尾状にとがる。雄しべは5個、雌しべは1個。果実は球形の(さくか)で、径約2.5センチメートル、表面には太くて短い刺(とげ)が多い。短い果柄は、曲がって果実を下垂させるという特徴をもつ。果実は成熟すると先端が不規則に割れ、中には多数の扁平(へんぺい)で灰褐色の種子がある。チョウセンアサガオは、全株にアルカロイドのスコポラミンを含有しているため、葉と種子は鎮痛、鎮けい、鎮咳(ちんがい)剤として胃痛、喘息(ぜんそく)などの治療に用いられる。ただし、分量を誤ると狂躁(きょうそう)状態となり、それが数日間も続くことがあるため、かつてはキチガイナスビともよばれた。なお、和名のチョウセンとは外国の意であり、アサガオはその花形による。またマンダラゲ(曼陀羅華)の異名もある。漢名は洋金花。
 チョウセンアサガオに類似の種として、ヨウシュチョウセンアサガオD. tatula L.がある。ヨウシュチョウセンアサガオは熱帯アメリカ原産で、日本へは1879年(明治12)に渡来した。茎と葉柄は紫色を帯び、果実は長さ約3センチメートルの卵形で、直立する。成熟した果実は、上部が深く4裂すること、種子の色が黒褐色であることで、チョウセンアサガオとは区別できる。花は白色で、茎と葉柄は緑色。果実の刺の数は少ないが、大小の目だつものをシロバナヨウシュチョウセンアサガオD. stramonium L.といい、現在ではこの種類が世界各地で野生化している。ヨウシュとは洋種、すなわち外国産という意味である。この両種のアルカロイドはヒヨスチアミン(アトロピン)で、薬効はチョウセンアサガオと同じである。[長沢元夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内のチョウセンアサガオの言及

【有毒植物】より

…そのため昔から宗教儀式に用いられた形跡がある。ナス科のチョウセンアサガオ,ハシリドコロなどはスコポラミンやヒヨスチアミン(アトロピン)などのアルカロイド成分が副交感神経の働きを抑え,大量では中枢を麻痺させるので瞳孔の散大,口渇,腹痛をおこしついには狂騒の果てに痙攣を生じ心臓麻痺による死を招く。世界にさきがけて全身麻酔を行った華岡青洲の通仙散には,チョウセンアサガオの葉が用いられた。…

【ルコウソウ(縷紅草)】より

…観賞用に栽培されるのはホソバルコウソウのほかに,ハゴロモルコウソウやマルバルコウソウがある。ハゴロモルコウソウQ.sloteri Nieuwl.(イラスト)はモミジルコウソウとも,また俗にチョウセンアサガオとも呼ばれ,1917年ごろアメリカでルコウソウとウチワルコウQ.coccinea (L.) Moench(英名star ipomoea)との交配によって作出されたものである。葉は両者の中間型で掌状に粗く裂け,花は1花梗に数個つき,円形に近い五角形で鮮紅色である。…

※「チョウセンアサガオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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