チンク油(読み)チンクユ(その他表記)zinc oil

デジタル大辞泉 「チンク油」の意味・読み・例文・類語

チンク‐ゆ【チンク油】

zinc oil酸化亜鉛植物油を混合した白い泥状製剤。ただれ・かぶれや軽い火傷などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「チンク油」の意味・読み・例文・類語

チンク‐ゆ【チンク油】

  1. 〘 名詞 〙 ( チンクは[ドイツ語] Zink亜鉛」の意 ) 外用皮膚薬。酸化亜鉛とこれと等量の植物油(オリーブ油菜種油など)を練り合わせてつくる、白色ないし類白色の泥状の薬剤

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チンク油」の意味・わかりやすい解説

チンク油
ちんくゆ
zinc oil

酸化亜鉛と植物油の等量混合製剤。古くは植物油としてオリーブ油が用いられ、亜鉛華オレフ油といわれた。現在は植物油として大豆油、菜種油がよく用いられる。白色ないし類白色の泥状物で、長く静置しておくと分離する。ただれ、おむつかぶれなどの軽い皮膚病や軽度のやけどに用いられる。酸化亜鉛の収斂(しゅうれん)性、乾燥性を利用し、傷ついた皮膚面を植物油で保護する。このほかアクリノールを加えたアクリノール・チンク油、複方アクリノール・チンク油が製剤として日本薬局方に収載されている。

[幸保文治]

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改訂新版 世界大百科事典 「チンク油」の意味・わかりやすい解説

チンク油 (チンクゆ)
zinc oxide oil

微末の酸化亜鉛と同量の植物油をよく混和して製した油状塗布剤。植物油としてはオリーブ油がよく使われる。酸化亜鉛の収斂(しゆうれん)性,乾燥性を利用したもので,皮膚の炎症を抑え,分泌物を減少させて痂皮(かさぶた)などを除去する一方,乾燥を防止して肉芽の形成を促進する。急性湿疹の乾燥型および湿潤型症状に適し,おもな適応症は急性皮膚炎(かぶれ,ただれ),汗疹あせも)などである。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チンク油」の意味・わかりやすい解説

チンク油
チンクゆ
zinc oil

亜鉛華に等量のオリーブ油を混和したもので,やけど,できものなど皮膚の炎症の際に患部を保護するための油剤として広く用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内のチンク油の言及

【亜鉛華】より

…外用散剤(粉薬)や懸濁剤(液剤の中に分散),軟膏剤,パスタ剤などに配合して,皮膚の湿疹,皮膚炎などに用いる。代表的な製剤として,亜鉛華デンプン,亜鉛華軟膏,亜鉛華イクタモール軟膏,チンク油などがある。【杉原 正泰】。…

※「チンク油」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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