デュエット(読み)でゅえっと(英語表記)duet 英語

精選版 日本国語大辞典 「デュエット」の意味・読み・例文・類語

デュエット

〘名〙 (duetto)
オペラカンタータにおける二人歌手による重唱。また、一般的に二人の重唱。二重唱デュオ
即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉歌女「これヂドとエネエアスとの対歌(ヅエットオ)なり」
② ピアノとバイオリン、ピアノとフルート、または二つのバイオリンなど、二つの楽器による重奏二重奏。デュオ。〔新撰現代語字典(1931)〕
③ 二人で踊るダンス。
※虹(1934‐36)〈川端康成〉「二人踊(デュエット)稽古があるんでせう」
④ (比喩的に) 二人、またはふたつのものが織りなしていくドラマ、ストーリーなどをいう。
スタンダールの小説主張(1943)〈大井広介〉「ファブリスとモスカのデュエットはじつに『パルム』のライト・モティーフを形成してゐるのだ」

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デジタル大辞泉 「デュエット」の意味・読み・例文・類語

デュエット(duet)

二重唱。また、一般的に二人の重唱。
二重奏。
二人が組んで踊る舞踊

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デュエット」の意味・わかりやすい解説

デュエット
でゅえっと
duet 英語
duetto イタリア語

音楽用語。二重唱、二重奏。2人の歌手または器楽奏者のための楽曲、またそれを演奏すること。器楽曲に対してはデュオduoとよぶことが多い。二重唱には、無伴奏の作品、ピアノまたは管弦楽伴奏付きの作品があり、また2人の歌手が同じ歌詞を歌う場合(リートなど)と異なる歌詞を歌う場合(オペラなどで歌手に役柄があるとき)がある。デュエットのもっとも初期の例は13世紀のトロープスtropus(ローマ教会の典礼聖歌に挿入された交唱)やコンドゥクトゥスconductus(ラテン語による宗教歌曲)である。バロック時代からカンタータ、オラトリオ、オペラなどで盛んに使われ、とくにオペラではその初期(17世紀初頭)からすでに重要な役割を担った。その後の二重唱でもっとも典型的なものは、愛し合う男女による「愛の二重唱」である。

[石多正男]

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知恵蔵 「デュエット」の解説

デュエット

パ・ド・ドゥ」のページをご覧ください。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デュエット」の意味・わかりやすい解説

デュエット
duet

二重唱または2人で踊るバレエの場面。器楽の二重奏もデュエットと呼ばれることがあるが,厳密にはドゥオ duoと呼んで区別される。

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デジタル大辞泉プラス 「デュエット」の解説

デュエット

トヨタ自動車が1998年から2004年まで販売していた乗用車。5ドアの小型ハッチバック。ダイハツ工業のストーリアのOEM車。

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