翻訳|trio
西洋音楽における合奏、合唱の概念の一つ。本来は3人で奏せられる、あるいは歌われる音楽のこと。三重奏とか三重唱と訳されることもある。狭義には前者をさすが、そのなかには18世紀中ごろ以後、とりわけ好まれたいくつかの編成があった。ピアノ、バイオリン、チェロからなるピアノ三重奏(トリオ)、バイオリン、ビオラ、チェロからなる弦楽三重奏が代表的なものだが、三つの楽器の結び付き方にはその他多くの可能性がある。バロック時代には、二つの旋律楽器(バイオリンやオーボエなど)と通奏低音という三声部からなる楽曲がとくに好まれ、トリオ・ソナタとよばれていた。またメヌエットなどの楽曲は、二つのメヌエットが連続して、最後にもう一度最初のメヌエットが回帰するという形をよくとっていたが、真ん中に挟まれた第二メヌエットはしばしば三声部で書かれていたために、やがてトリオとよばれるようになる。それがさらに転じて、マーチやスケルツォなどの中間部を、特別な意味なくトリオと称する習慣も生まれた。
[大崎滋生]
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…60年代半ばまでは日本コロムビア,日本ビクターといった伝統を誇るメーカーや松下電器産業,東京芝浦電気(現,東芝)などの総合家電メーカーが業界をリードしていた。つづく60年代後半から70年代前半には,回路技術で先発大企業に差をつけたトリオ(現,ケンウッド),山水電気,パイオニア,あるいは赤井電機やティアック(この2社はおもにテープデッキ)といったオーディオ(音響)機器専業メーカーが先発の大企業を抑えてそのシェアを拡大した。このように戦後の日本の音響機器工業は大企業が先行し,後発の中小専業メーカーが追いかけリードする,といった他の家電産業にはみられない特異なパターンで成長を続けた。…
※「トリオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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