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ドクチャーエフ Dokuchaev, Vasilii Vasil'evich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドクチャーエフ
Dokuchaev, Vasilii Vasil'evich

[生]1846.2.17. ミリュコボ
[没]1903.10.26. サンクトペテルブルグ
ロシアの地質学者,土壌学者。1872年サンクトペテルブルグ大学の地質学研究員となり,1879年地質学部で第四紀の講座を設立,1892~95年ノボアレクサンドル農林大学で土壌学部,植物生理学部を開設。近代土壌学の創設者で,土壌の生成過程や地理的分布の法則性を立証。またロシア領内の広域にわたる土壌地図を作成した。チェルノゼム(黒土)の研究は特に名高い。(→土壌型

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百科事典マイペディアの解説

ドクチャーエフ

ロシアの土壌学者。現代土壌学の創始者。土壌とその生成環境(岩石,生物,気候,地形,年代)との間に不可分の相互関係があることを発見,比較地理学的方法と土壌の自然分類体系をつくり,気候・植生・土壌を統一した自然帯論を体系づけた。
→関連項目土壌学

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世界大百科事典 第2版の解説

ドクチャーエフ【Vasilii Vasil’evich Dokuchaev】

1846‐1903
ロシアの土壌学者。スモレンスク州に生まれ,ペテルブルグ大学を卒業後,地質学を勉強し,後に土壌の研究に全生涯をささげた。土壌が自然体の一つで,気候,植物,動物,母材岩石,地形,時間などさまざまな因子(土壌生成因子という)の相互作用のもとで,それに適応した土壌が生成し,時間とともに変化発展することを明らかにした。彼の弟子グリンカK.D.GlinkaやシビルツェフN.M.Sibirtsevらとともに,各種の土壌型が地球上に帯状に分布するという土壌成帯説を唱え,土壌学の研究に新しい視点をとり入れた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ドクチャーエフ
どくちゃーえふ
Василий Васильевич Докучаев Vasiliy Vasil'evich Dokuchaev
(1846―1903)

ロシアの土壌学者。スモレンスク地方に生まれ、ペテルブルグ大学で地質学を学んだのち、母校の教授を務めた。ユーラシア内陸草原地帯の土壌(チェルノゼム)の腐植形成過程の研究から、土壌生成論を進め、近代土壌学の祖といわれた。土壌は、主として気候と植生因子のもとに、もとの岩石から長年月を経て変質生成したもので、ABC層に分化し、その断面特徴によって類型化されると考え、ポドゾル、チェルノゼム、塩類土などの土壌型を分類した。土壌を単に鉱物組成や化学成分による肥沃(ひよく)度で分類するのではなく、このように成因論から分ける土壌学を、ドクチャーエフ以来ペドロジーpedologyとよぶ。各土壌型が気候、植生の違いに従って帯状分布すること(土壌帯論)も彼によって示された。ドクチャーエフ学派による研究はシビルツェフNikolai Mikhailovich Sibirtsev(1860―1900)、グリンカらの後継者を得てその後も発展し、のちにドクチャーエフ土壌研究所の設立をみた。主著に『The Place and Role of Present-day Pedology in Science and Life(現代の土壌学の科学と人間活動における立場と役割)』(1899)がある。[浅海重夫]

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