ナズナ(薺)(読み)ナズナ(英語表記)Capsella bursa-pastoris; shepherd's purse

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナズナ(薺)」の意味・わかりやすい解説

ナズナ(薺)
ナズナ
Capsella bursa-pastoris; shepherd's purse

アブラナ科の二年草。日本全土,世界各地の温帯から暖帯に分布し雑草となっている。田畑路傍に普通にみられ,ペンペングサの名で親しまれている。茎は高さ 10~40cmで分枝し,根出葉はロゼット状で柄があり,羽裂する。茎葉は無柄で披針形,基部は茎を抱く。花は3~4月頃茎頂に総状花序をなして下方から次々に咲き,萼片は5枚,花弁は4枚で白色倒卵形。果実は倒三角形で長さ6~7mm,幅5~6mmあり,長さ 12~20mmの細い柄をもつ。この形が三味線の撥 (ばち) に似ているところからペンペングサの名が出たという。春の七草の1つ。食用になるほか,止血,止瀉剤赤痢痛風など薬用としても用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android