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ニコマコス Nikomachos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニコマコス
Nikomachos

ギリシアの画家。前4世紀頃テーベで活躍。アリステイデスの弟子。ローマ時代の著述家プリニウスによれば,赤,黄,白,黒の4色のみを用いて描き,『ペルセフォネの誘拐』など多数の作品を残した。

ニコマコス
Nikomachos

[生]50頃. ゲラサ
[没]150頃?
新ピタゴラス学派の哲学者,数学者。100年頃に活躍し,特に『算術入門』2巻が有名。そのなかで数論の基礎,特に数の性質や分類を扱っている。重要なものとしては,すべての立方数は,連続する奇数の和で表すことができるという法則の発見がある。すなわち,

13=1, 23=3+5, 33=7+9+11, …

彼の名は,「ニコマコスのように計算する」というような表現が用いられるほど,当時の人々の間に名高かった。ニコマコスは,数学のほかに,音楽についてもすぐれた著作『和声学便覧』を著し,また『算術の神学』という本も書いたといわれている。ニコマコスはユークリッドの幾何学から独立に,算術を研究した点で,後世に大きな影響を残した。しかし業績のほとんどは,先人の仕事の総合であったことも事実である。

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大辞林 第三版の解説

ニコマコス【Nicomachus】

二世紀ギリシャの哲学者・数学者。新ピタゴラス派に属する。著書に「算術入門」「和声概論」などがある。生没年未詳。
アリストテレスの息子。編纂者の名を冠した「ニコマコス倫理学」は、アリストテレスの実践学に関する主要著作。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニコマコス
にこまこす
Nikomakhos

生没年不詳。古代ギリシアの数学者。ゲラサ(ヨルダン北部の町、現ジェラシュ)出身。新ピタゴラス派に属し、1世紀後半に活躍した。その著書『算数入門』Eisagg arithmtikは、算数を独立科とみなした最初の論文である。そこでは、多角数論やピタゴラス派の比例論が述べられ、また、立方数は相次ぐ奇数の和、すなわち
  1+(3+5)+(7+9+11)
   +(13+15+17+19)+……
   =13+23+33+43+……
であることや、完全数(その数の1を含むすべての因数の和が、その数に等しいもの)を
  6(=1+2+3),
  28(=1+2+4+7+14),
  496(=1+2+4+8+16+31+62+124+248)
までだといっている。この著書はラテン語訳され、その訳書が中世ヨーロッパに大きな影響を与えた。また音楽理論に関する論文を書いたが、これはピタゴラス派の音楽理論の最古の典拠になっている。[平田 寛]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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