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ハイビスカス Hibiscus; rose-mallow

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハイビスカス
Hibiscus; rose-mallow

本来はアオイ科フヨウ属の属名。全世界の熱帯,温帯に約 200種ほど知られ,草本,低木,小高木となり,観賞用,繊維用,食用などの目的で各地に栽培されている。この属の植物は日本にはハマボウなど数種が野生し,フヨウなど多くの外来種が主として観賞用に栽培されている。しかし園芸界で単にハイビスカスと呼ぶ場合は,この属の植物のうち中国南部に原産するブッソウゲ (仏桑花) とその改良品種をさすのが普通である。 (→アオイ〈葵〉 )

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百科事典マイペディアの解説

ハイビスカス

ブッソウゲ(仏桑花)とも。観賞用に温室で栽培されるアオイ科の常緑低木で,原産地は不明であるが,雑種起源との説もある。葉は濃緑色で広卵〜卵形,縁にあらい鋸歯(きょし)がある。

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食の医学館の解説

ハイビスカス

ハイビスカスというと観賞用の赤い花でおなじみですが、ハーブとして用いるのは別の品種。こちらはオレンジがかったクリーム色の花をもち、和名を食用ハイビスカスといいます。
 ハイビスカスのおもな有効成分は、ビタミンC、カリウムおよび、クエン酸やリンゴ酸をはじめとする有機酸類で、そのおもな作用は新陳代謝の促進、具体的症状としては、疲労倦怠(ひろうけんたい)、眼精疲労、二日酔いなどに効果があります。
○食品としての使い方
 ハーブとしてのハイビスカスは、花や葉ではなく、花のガクと花を支えている総苞(そうほう)という部分を用います。生のものはジャムやソースにするのが一般的で、塩味で浅漬けにしても美味。また、乾燥品はハーブティー、シャーベット、ゼリーなどによく利用されます。

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世界大百科事典 第2版の解説

ハイビスカス【hibiscus】

ヒビスカスともいう。一般にハイビスカスと呼ばれている植物はブッソウゲを指すが,これはもともと雑種植物であるために変異に富み,近年ハワイでの交雑種を含めて呼ばれるようになり,さらに類似のフヨウ属Hibiscus植物を漠然と指すこともあって,きわめて複雑なアオイ科の園芸種群の総称ともなっている。 ブッソウゲH.rosesinensis L.(英名rose of China,Chinese hibiscus)(イラスト)は,きわめて変異に富むが,一般的には高さ2~5mに達する熱帯性低木で,全株無毛ときに有毛,葉は広卵形から狭卵形あるいは楕円形で先端はとがる。

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大辞林 第三版の解説

ハイビスカス【hibiscus】

アオイ科フヨウ属の属名。園芸ではブッソウゲ類の交雑改良種をさすことが多い。 [季] 夏。 → 仏桑花ぶつそうげ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハイビスカス
はいびすかす
[学]Hibiscus

アオイ科フヨウ属の総称。世界の熱帯、亜熱帯、温帯地方に広く分布し、約200種あり、食用、繊維用、観賞用などとして栽培されている。園芸上でいうハイビスカスは、ブッソウゲ(仏桑華)H. rosa-sinensis L.のほか数種と、これらの複雑な交配により育成された多数の品種をさす。花色や花形が豊富で、白、桃、紫紅、赤、橙(だいだい)、黄色のものや、一重咲き、八重咲きがあり、花径が10~25センチメートルに及ぶものもある。
 ブッソウゲはインド洋方面で成立した雑種植物と考えられているが、原産地は不明。今日では熱帯地方で広く観賞用に栽植されており、日本では温室植物とし、普通は鉢植えにされる。常緑低木で高さ2~5メートルに達し、よく分枝する。葉は互生し、広卵形ないし卵形で先はとがり、有柄で長さ9センチメートル内外、不ぞろいの粗い鋸歯(きょし)がある。花は広漏斗(ろうと)形で、新しい枝の上部の葉腋(ようえき)に単生し、長い花柄がある。萼(がく)は筒状で5裂し、花弁は赤色で5枚、雄しべは管状に癒合してその上部に多数の葯(やく)をつける。雌しべは雄しべより長く、先が五つに分かれる。夏から秋によく開花するが、適温であれば一年中花をつける。フウリンブッソウゲ(風鈴仏桑華)H. schizopetalus Hook. f.は東部熱帯アフリカ原産の常緑低木で、交配親の1種である。花は花柄が長くて垂下し、花弁は赤色で、深く細かく裂けて、反り返り、雄しべと雌しべが長く突出して風鈴状にみえる。
 栽培は、腐葉土・畑土(はたつち)・砂を混合した土で鉢植えにし、夏季は戸外、冬季は温室内で育てる。越冬は5℃程度でできるが、落葉する。繁殖は挿木および接木(つぎき)による。挿木は温室内であれば周年できる。[松岡清久]

文化史

1731年にヨーロッパに導入され、リンネは中国原産と勘違いして、ローサシネンシス(中国のバラ)の種名を与えたが、中国の『書南産誌(びんしょなんさんし)』(16世紀)は「外国より渡来し、中国には産せず」と書く。日本には仏桑華(ぶっそうげ)の名で、まず琉球(りゅうきゅう)に伝わり、1614年(慶長19)薩摩(さつま)藩主島津家久はマツリカとともに琉球産の仏桑華を徳川家康に献上した。ハイビスカスの改良の中心地ハワイでは、9種の野生種に、ブッソウゲ、フウリンブッソウゲなどと導入したハイビスカス類が20世紀の初頭から交雑され、5000にも上るといわれる品種が生まれた。ハワイでは州花に指定され、マレーシアの国花、沖縄市の市花でもある。
 ハイビスカスティーと称されるハーブ茶は、いわゆるハイビスカスとは異なり、萼(がく)が肥大するアフリカ産のローゼルHibiscus sabdariffa L.である。[湯浅浩史]

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