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ハラン Haran (Harran)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハラン
Haran (Harran)

聖書名ハルラン。現トルコのウルファの南方約 38km,バリク川沿いにあった古代都市。キリキアとアッシリアアナトリアバビロンを結ぶ重要な通商路の交差点にあたり,月神シン礼拝の中心地でもあった。アブラハムはウルを出てカナンへ入る前一時ここに滞在した (創世記 11・31~32) 。ローマ時代にはカルラエと呼ばれ,M.クラッススパルティア人に敗れ (前 53) ,カラカラ帝がパルティア遠征を準備中に暗殺され (217) ,のちの皇帝ガレリウスがササン朝ペルシア軍に敗れた (296) のは,この地においてであった。マルクス・アウレリウス帝からゴルディアヌス3世の時代まではローマの支配下にあり,その後はローマとササン朝の取合いとなったが,639年アラブ人に征服された。

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デジタル大辞泉の解説

ハラン(Harran)

トルコ南東部の都市シャンルウルファの南約40キロメートルに位置する村。古くはメソポタミア北部の中心都市があった場所で、アッシリア粘土板旧約聖書にその名が記された。古代ローマ時代にはカルラエと呼ばれ、当時の遺跡が残っている。また、先端部が丸い円錐状の、日干し煉瓦を用いた伝統的な形式の住居があることで知られる。ハッラーン

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハラン
はらん / 葉蘭
[学]Aspidistra elatior Bl.

ユリ科の常緑多年草。地中をはう根茎の各節から、葉を群生する。葉柄は長く、葉身は長楕円(ちょうだえん)状披針(ひしん)形で長さ40~90センチメートル、深緑色で先はとがる。4月ころ、葉腋(ようえき)に紫褐色花を単生する。花冠は短筒状で径2~5センチメートル、質は厚い。柱頭は大きな傘状となり、内部を隠す。中国から渡来し、庭園に植栽するほか、鉢植え、いけ花として観賞する。根茎は利尿、強心、去痰(きょたん)、強壮薬として用いられる。半日陰でよく育ち、繁殖は早春のころ株分けでする。変種にホシハラン、フイリハランがある。品種としては、縦縞(たてじま)の白斑(はくはん)がある「なかすじ」、中央脈に沿う白斑がある「あけぼの」、葉先が白ぼかしとなる「あまのがわ」、白星斑がある「ほしづきよ」、「星斑」などがある。[猪股正夫]

文化史

ハランの名は、大きなランを意味する中国名の馬蘭に由来する。江戸時代にそれを「ばらん」と読み、のちに「はらん」に変化、葉蘭という字があてられた。『花壇地錦抄(かだんちきんしょう)』(1695)は「花は未(いま)だ見ず」と記し、『本草綱目(ほんぞうこうもく)』の馬蘭の記述を引用している。ハランは九州の黒島など、日本にも自生がみられるが、名前の由来などからして、元禄(げんろく)(1688~1704)のころまでに中国から伝来したと推定される。『草木錦葉集(そうもくきんようしゅう)』(1829)には近江(おうみ)葉蘭、星葉蘭、瓜白布入(つまじろふい)りなど6品種があげられ、星葉蘭がいけ花によいとされた。『草木六部耕種法(そうもくろくぶこうしゅほう)』(1833)は栽培法を詳しく載せている。ハランは陰地を好み、庭木の下、手水(ちょうず)鉢の側に植えられ、葉はすしや詰め物などの間仕切りや掻敷(かいしき)に使われる。[湯浅浩史]

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