わ ハ【把】
[1] 〘名〙 稲の
計量単位。一〇把で一束
(そく)となる。一束から奈良時代の升で米五升がとれるから、
一把は五合となる。この升は今の升の
十分の四程度の大きさであるから、一把は約二合(三〇〇グラム)となる。
※
令義解(718)田「段租稲二束二把。町租稲廿二束」
[2] 〘接尾〙 (
撥音のあとでは「ば」に、
促音のあとでは「ぱ」になる)
① 一般に、たばねたものを数えるのに用いる。
②
射芸で矢を数えるのに用いる。矢五一筋を一把とする。〔甲陽軍鑑(17C初)〕
は【把】
〘名〙 綛
(かせ)をたばねてくくったものを数える単位。
生糸の捻り造りしたものを三〇綛ずつ
木綿の括糸で三か所結束したものをいう。生糸一俵(約六〇キログラム)は把二八~三〇個に相当する。括ともいう。〔
色葉字類抄(1177‐81)〕
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デジタル大辞泉
「把」の意味・読み・例文・類語
わ〔ハ〕【把】
[接尾]助数詞。
1 束ねたものを数えるのに用いる。「まき五把」「ホウレンソウ一把」
2 射芸で、矢を数えるのに用いる。矢51筋を1把とする。
[補説]上に来る数詞の末音によって、「ば(三把)」または「ぱ(六把・八把)」ともなる。
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世界大百科事典内の把の言及
【大刀】より
…あるいは,刃を下向きにして腰に下げるものを〈たち〉とし,刃を上向きにして帯に差すものを〈かたな〉と呼ぶと説明するが,4~5世紀の大刀の佩用方法は明確でないから,これは6~8世紀の大刀と後世の日本刀との相違を述べたものにすぎない。 古墳時代の大刀は,把頭(つかがしら)などの外装部品の材質によって,木装,鹿角装,金属装などに大別することができる。金属装は,黄金,銅,金銅,鉄などを用いた外装の総称であるが,実際には一口(ひとふり)の大刀に,部品によって各種の金属を併用することも多い。…
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