神が悪魔と戦って勝つ、聖書における世界最終戦争の場所の名。ハルマゲドンとは、ヘブライ語をギリシア語に音訳したもので、もともとはパレスチナにある古代都市メギドの丘をさした。そこは旧約聖書の時代には古戦場として有名であったが、そこから想を得て、『新約聖書』「ヨハネ黙示録」16章16節では「汚れた霊どもは、ヘブライ語で『ハルマゲドン』とよばれる所に王たちを集めた」というように、神が悪魔と戦って究極的に勝利をおさめる場所をさし、転じてそれは世界最終戦争を意味するようになる。現代では、冷戦末期に核戦争による東西国家間の決戦がハルマゲドンにたとえられ、小説や映画の題名(『アルマゲドン』)にも用いられるようになった。
なお、ハルマゲドンの語源には、ユーフラテス川の近くにハルマゲドンという地名があったという説や、エルサレムにある山の名前であるという説、ハイファ近くのカルメル山であるという説などもある。
[久米 博]
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…アッバース朝(750‐1258)時代になって官僚機構が発達すると,ペルシア人マワーリーが有力な書記階級を形成し,シュウービーヤ運動やアダブ(アラブの言語文化全体,教養を表す)文学の担い手となる者もあった。またバルマクBarmak家のように,財務行政の専門知識を生かして一門からディーワーンの長官やワジールを輩出する名家も現れた。軍事政権の成立以後は,官僚の行政権は大幅に縮小されたものの,文書の作成や国家財政を円滑に運用するためには,書記を用いることが不可欠であり,それらの専門的な知識は代々〈家の学問〉として受け継がれた。…
…文字を書き記す人。かつてはその技能をもつのはごく限られた人々であり,古代エジプトでは書記は各分野で重要な役割を果たす官職として尊ばれていた。これがダビデ王時代のユダヤに伝えられ,旧約聖書では〈書記官〉と記されている。ラテン語では〈書く〉を語源とするscribaという語があてられるが,ユダヤ教の教典を記録し解釈する人という意味から,新約聖書では〈律法学者〉の訳が用いられている。いっぽう,書記は王,権力者のもとで,秘密secretumにあずかっているという点をとらえてsecretaryという語も用いられるようになった。…
…この王朝の全盛期を代表する君主で,797,803,806年の3回にわたってビザンティン帝国に親征,屈辱的講和条件を与えたが,対内的には相次ぐ反乱の鎮圧に苦慮した。内政では,最初の17年間はバルマク家一門を重用したが,その権勢があまりにも強大になりすぎたために,803年にこれを断絶させ,自ら政治に臨んだ。《千夜一夜物語》の登場人物としても有名。…
※「ハルマゲドン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
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