翻訳|patch test
アレルギー性接触皮膚炎の検査法で,貼布試験ともいう。湿疹は1940年代までは原因のわからないかゆい難治の皮膚病であった。それが現在では医師,患者,産業・行政側が協力して十分に調べるならば,かなり原因がわかり,治療や予防も可能な病気になってきた。このような進歩をもたらした要因の一つがパッチテストという臨床検査法である。パッチテストは,われわれの身のまわりの日用品や職業上皮膚に触れる化学物質が湿疹の原因になっているかどうかを調べるもので,被検物質を前もって健常な皮膚には反応しないような濃度やベースに調整しておき,ふつう2日間背中の皮膚に検査用絆創膏を用いてはっておく。2日後絆創膏を除去し,そこに現れてくる反応を2日目,3日目,5~7日目と日を追って観察する。その反応を見て何にアレルギーを起こすか,どの物質に刺激性があるかなどを判断する。化学物質がたえずふえていく今日,接触皮膚炎の原因をなすアレルゲンを検出する方法として,これ以外に適切なものがないので,パッチテストは重要な検査法となっている。
執筆者:中山 秀夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
化学物質、化粧品や薬剤などに対するアレルギーの有無を、それらの物質を背中や上腕に貼って調べる検査で、接触皮膚炎の原因を決めるのに重要な方法です。また慢性湿疹やアトピー性皮膚炎、手湿疹の悪化因子の検索のほか、内服している薬剤や歯科金属によるアレルギーの検査にも、パッチテストを行います。
実際には、接触皮膚炎や薬剤アレルギーの原因として疑われる物質を48時間
普段、意識せずに接している思わぬ物質に対するアレルギー反応が皮膚炎の成立や悪化に関係していることがあるので、どのような物質でパッチテストをするかについて、検査の前に皮膚科医とよく相談することが大切です。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
…顔には長い間ステロイド軟膏を塗ってはいけないが,他の部位は塗ったほうがよい。悪化して重症化したらRASTやパッチテストで正確に原因アレルゲンを調べ,ダニが主因とわかったら,自宅のどこにダニがいるか(ダニ相)を検査で調べてもらう。そして,フローリングや防ダニ用品に置き換えて確実にダニを減らすと,よくなることが多い。…
※「パッチテスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
太陽の表面にあるしみのように見える黒点で起きる爆発。黒点の磁場が変化することで周りのガスにエネルギーが伝わって起きるとされる。ガスは1千万度を超す高温になり、強力なエックス線や紫外線、電気を帯びた粒...
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
7/22 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
6/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
5/20 小学館の図鑑NEO[新版]昆虫を追加