デジタル大辞泉 「金属アレルギー」の意味・読み・例文・類語 きんぞく‐アレルギー【金属アレルギー】 金属製アクセサリーや、歯科治療で詰め物として用いた金属などが汗や体液で溶けて体内に入り、病的な抗原抗体反応を起こして皮膚炎や慢性的な口内炎などの症状を呈するもの。ニッケル・コバルト・クロムはアレルギーを起こしやすく、チタンは起こしにくいといわれる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「金属アレルギー」の意味・わかりやすい解説 金属アレルギー【きんぞくアレルギー】 金属製品や,外見からは金属を使用しているようには見えないが金属を含有している製品によって,アレルギー症状(接触皮膚炎)を起こすこと。 金属製品の代表的なものには,金属製のアクセサリー,時計バンド,眼鏡フレーム,下着のホック,歯の冠用や充填(じゅうてん)用の歯科材料などが,また金属含有製品には,なめし工程でクロムを使用している皮製の時計バンドや革靴,水銀を含む消毒薬などがある。 何らかの兆候がないまま,突然始まるのが特徴。長い間使用していて,何の問題もなかったにもかかわらず,突然,皮膚に湿疹が生じ,かゆみが走る。しかし,いつもと同じものを着けていて起こるので,それが原因とは気が付かないことが多い。 原因物質を特定するには,〈パッチテスト〉と呼ばれる検査をする必要がある。 治療の第一は,その原因と思われる金属製品を身体からはずすこと。その後,炎症を抑える外用薬を使用すれば完治する。しかし,一度特定の金属製品に対してアレルギーが出てしまうと,同じ種類の金属を使った他の製品に対してもアレルギー症状が出るようになる。 原因物質としてもっとも多い金属はニッケルだが,他にコバルト,クロム,水銀が原因となることもある。 最近では,耳にピアスをつけている若者が多く,ここからピアス・アレルギーを起こす患者が増えている。ただし純度の高い金などはアレルギーは起こさないので,素材を吟味することで予防は可能である。→アトピー性皮膚炎/皮膚炎 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報