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ヒトパピローマウイルス ひとぱぴろーまういるすhuman papillomavirus

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヒトパピローマウイルス
ひとぱぴろーまういるす
human papillomavirus

パピローマウイルス科パピローマウイルス属に属し、子宮頸癌(けいがん)のリスク因子となるウイルス。略称HPV。パピローマは乳頭腫(にゅうとうしゅ)と訳され、ヒト乳頭腫ウイルスともいう。一般に良性の腫瘍を形成するが、悪性化したものが子宮の入り口にあたる子宮頸部に感染すると子宮頸癌を誘発する。100以上の種類があり、そのうち15種類ほどが子宮頸癌患者の90%以上から検出されている。
 上皮細胞の一部や粘膜などヒトの限られた部位のみで増殖する。性行為などから接触感染し、感染のたびに抗原への免疫応答によって排除され回復するが、免疫記憶が形成されず繰り返し感染する特徴がある。感染部位により粘膜型と上皮型に大別され、さらに発癌性(癌化)の有無により、高リスク型と低リスク型に分けられる。種類によって引き起こされる疾患は異なるが、粘膜高リスク型は子宮頸癌の組織に発現し、粘膜低リスク型は尖圭(せんけい)コンジロームなどにみられる。上皮高リスク型は扁平(へんぺい)上皮癌に多く、上皮低リスク型は尋常性疣贅(ゆうぜい)(いぼ)などにみられる。
 ヒトパピローマウイルスが子宮頸部に感染することを防ぐ子宮頸癌予防ワクチンは日本でも2009年(平成21)に承認され、2013年から無料の定期接種対象となっている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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