日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
ヒヤデス(ギリシア神話)
ひやです
Hyades
ギリシア神話のニンフたち。「雨を降らす女たち」の意味で、普通アトラスの娘とされる。古くより2人から7人までのさまざまの人数があげられている。ゼウスからディオニソスの養育を命ぜられたが、ヘラを恐れて逃げ出したため、ゼウスによっておうし座の群星に変えられたという。これがプレアデス星団とともにおうし座に含まれるヒヤデス星団である。この星団が太陽と同時刻に昇る時期(6月上旬)は、ちょうど雨期にあたると考えられていた。
[伊藤照夫]