ピル

世界大百科事典 第2版の解説

ピル【pill】

経口避妊薬oral contraceptiveともいう。女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン),黄体ホルモン(プロゲステロン)と同じ薬理作用を有する2種類の合成ステロイドホルモンを含んだ錠剤。これを飲んで避妊に用いる。pillは本来,英語では〈錠剤〉〈丸薬〉を意味するが,経口避妊薬が世界的に普及するにつれて,ピルといえばこれを意味するようになった。 上記の女性ホルモンを使用すると排卵が抑制されることは,1930年代からわかっていたが,当時は多量に注射しなければならず,副作用も強いために,避妊薬としては実用化しなかった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ピル
ぴる
pill

経口避妊薬の代名詞として世界的に通用しているが、「丸薬」の意で、避妊薬contraceptiveの当初の剤形からこうよばれたものとみられている。[編集部]

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世界大百科事典内のピルの言及

【ピリング】より

…羊毛のセーターの表面でみられる小さなふわふわした玉すなわち毛玉pillのできること。初期のナイロンやポリエステル繊維にもみられたが,原因を調べて解決された。毛玉は,織物や編物の糸に含まれている短い繊維が,織物の摩擦によって移動して互いに絡み合うことによってできる。ピリングは同じ布でも着る人によって発生のしかたが異なり,活動的な人ほどできやすい。紡糸法でもピリングの現れ方が違い,絹は最も出にくく,次にウーステッド,綿系の順序で,羊毛系がいちばん出やすい。…

【避妊】より

…図のように,コンドームペッサリー殺精子剤,オギノ式(荻野説)などの伝統的方法は失敗率が高く,効果が近代的方法に比して劣る。伝統的方法はすべて性交のつど実行せねばならないためムードを阻害しやすく,使用法も面倒なものが多く,練習,学習,月経や体温の記録,計算などを必要とするのに対して,近代的方法のピルは1日に1度錠剤を飲むだけ,IUDは医師に一度挿入を受けるだけであるから,簡単で理論的にも避妊効果が高く,性交のたびに準備しなくともよいという特徴をもつ。
[避妊の現状]
 先進国では主として母子保健の立場から,一方,発展途上国では主として人口抑制を目的として,避妊法の普及が熱心に行われている。…

※「ピル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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