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ファイユーム al-Fayyūm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ファイユーム
al-Fayyūm

エジプト中部,同名の県の県都カイロ南南西 90km,ナイル川カールーン湖との中間に位置する。ガルビーヤ砂漠の中にある孤立した陥没低地の南東部の都市で,歴史が古く新石器時代までさかのぼる。同県およびナイル河谷の物資集散地。繰綿,綿および毛紡織,染色,なめし皮,たばこ工業が立地。カイロ-アスワン幹線鉄道とは鉄道支線と道路で連絡し,県内の鉄道の中心でもある。人口 22万 7300 (1986推計) 。

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デジタル大辞泉の解説

ファイユーム(Faiyum)

エジプト北部の都市。首都カイロの南西約90キロメートル、ナイル川西岸より約30キロメートルに位置する。古代エジプトの時代よりオアシスとして知られ、農業が盛ん。市街北西部にあるカルーン湖周辺の遺跡からは、紀元前5000年頃とされる世界最古の織物(亜麻布)の断片が発見された。また、南東郊のハワーラには中王国第12王朝のアメネムハト3世のピラミッドがある。

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百科事典マイペディアの解説

ファイユーム

エジプトの北東部の都市。カイロの南南西約90km,ナイル川左岸から約30kmにある。農産物取引の中心地で,綿紡績・タバコ工業などが行われる。市の北西方,カールーン湖周辺の段丘旧石器時代〜歴史時代の遺跡があり,なかでも新石器時代の遺跡はエジプトにおける最古の農耕文化の一つとして有名。

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世界大百科事典 第2版の解説

ファイユーム【al‐Fayyūm】

エジプト中部,ナイル川西岸の地方名。ナイル川の水が流れこんでできたカールーン湖Birka al‐Qārūnを中心にして広がる穀倉地帯で,ナイル川とカールーン湖を結ぶユースフ運河をはじめ,古代から水の便がよく,エジプト最古の定着農業が起こった地である。現在は,ファイユーム県(面積約1800km2。人口200万,1995)を構成し,中心は県都ファイユームMadīna al‐Fayyūm(人口25万,1992)である。

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世界大百科事典内のファイユームの言及

【エンカウスティク】より

…壁画や石柱の彩色,木箱や儀仗用武具,船体の装飾などに利用され,地中海地域一帯でかなり普及したらしい。エジプトのファイユーム地方で出土したプトレマイオス朝時代の棺の蓋に描かれた死者の肖像は,代表的作例として知られている。技法の詳細はわかっていないが,古い記述を総合してみると,熱したコールタールをつめた容器の上に鉄または銀板のパレットを置き,この上で温めて溶かした絵具をセストルムと呼ぶブロンズのへらで,予熱しておいた大理石や象牙の面へ塗ったものらしい。…

※「ファイユーム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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