フータジャロン山地(読み)フータジャロンサンチ(英語表記)Fouta Djallon Mountains

デジタル大辞泉 「フータジャロン山地」の意味・読み・例文・類語

フータジャロン‐さんち【フータジャロン山地】

Fouta Djallon》ギニア北西部の山地。平均標高約900メートル、最高1500メートル。古生代カンブリア紀からデボン紀にかけての砂岩層からなり、ニジェール川、セネガル川の水源として知られる。プール人が多く居住し、牛の牧畜が盛ん。中心地ラベ州の州都ラベ

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改訂新版 世界大百科事典 「フータジャロン山地」の意味・わかりやすい解説

フータ・ジャロン山地 (フータジャロンさんち)
Fouta Djallon Mountains

西アフリカ南西部,ギニア中西部を中心に広がる山地。平均標高は900m前後で,全体にゆるやかな波状の地形を示す。西アフリカの長流ニジェール川やセネガル川の水源地帯をなしている。地質はカンブリア紀からデボン紀にいたる古生代のケイ質砂岩からなり,南方シエラレオネのロマ山地につながっている。この山地一帯はおもに牧畜民フルベ(フラニ)族の居住地で,ギニアにおける牛の主要な産出地となっている。また河谷には農耕地が開け,バナナ,コーヒー,パイナップルなどが作られる。ボーキサイト鉱床がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フータジャロン山地」の意味・わかりやすい解説

フータ・ジャロン山地
ふーたじゃろんさんち
Fouta Djallon

西アフリカ、ギニア北西部の山地。標高は最高1500メートルに達するが、平均標高は約900メートルである。ほぼ水平な古生代の砂岩層からなり、ニジェール川、セネガル川などの水源である。雨期(5~9月)と乾期(10~4月)があり、高原上はサバナで、伝統的にウシの牧畜に従事してきたプール(フルベ)人などが住んでいる。比較的人口が多く、ラベのような町もあるが、北部ではラッカセイの収穫の季節労働者として近隣の国へ出ていく人が多い。

[中村和郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フータジャロン山地」の意味・わかりやすい解説

フータジャロン山地
フータジャロンさんち
Fouta Djallon

ギニア中西部を占める山地。平均標高 900m,面積約7万 7000km2南北に走る高地とその北方のタムゲ山塊 (最高点 1538m) を中心に,東方と西方には高原地帯が広がる。適度な降水があり,全体として草原をなす。 1720年代この地にフラニ族イスラム国家が興り,1881年フランス保護領になるまで中部から沿岸部を支配。住民はフラニ族が多く,牧畜と農耕を営む。ニジェール川,ガンビア川,セネガル川など多くの河川の水源地をなす。

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世界大百科事典(旧版)内のフータジャロン山地の言及

【ギニア】より

…(1)海岸線につづく幅50~90kmの海岸平野は,低ギニアと呼ばれ,典型的な熱帯雨林地帯となり,年降水量は3000mmにも達する。(2)その内陸につづく中部ギニアは,平均標高900mのフータ・ジャロン山地からなる高原地帯である。この高原は約8万km2にもわたって広がっており,西アフリカ西部の内陸部と海岸地方との分水界をなしている。…

※「フータジャロン山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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