ブラキオサウルス(英語表記)Brachiosaurus

デジタル大辞泉 「ブラキオサウルス」の意味・読み・例文・類語

ブラキオサウルス(〈ラテン〉Brachiosaurus)

竜盤目竜脚形亜目竜脚下目の恐竜の一。中生代ジュラ紀後期から白亜紀前期に、北アメリカ東アフリカ生息全長約25メートル、体高13メートル、体重40~80トン。草食性。四足歩行で前肢後肢より長く、キリンのように長い首で樹高が高い針葉樹の葉などを食べていたと考えられている。1900年の発見当時からしばらくの間、史上最大の恐竜とよばれた。

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改訂新版 世界大百科事典 「ブラキオサウルス」の意味・わかりやすい解説

ブラキオサウルス
Brachiosaurus

爬虫綱竜盤目の竜脚亜目に属する中生代ジュラ紀後期の絶滅大型恐竜。最初アメリカのコロラド州西部に分布するジュラ紀後期の地層から報告され,1914年にはアフリカのタンザニアから最もよい骨格が発見された。この標本はベルリン市にあるフンボルト大学博物館に陳列されている。地面から頭までの高さ12m,体長約23m。体重は推定40~50t。前肢は4mあり,後肢よりも長く,この恐竜がキリンのように頭を高くもちあげていたことがわかる。地上最大級の動物であるブラキオサウルスは沼沢性の恐竜と考えられているが,陸上性の生活者で,高い樹木の葉などを食べていたという考えも近年提唱されている。頭骨は短く高いが,鼻骨は上方に大きく発達し,鼻孔が頭頂に開いていたことが明らかで,このことは前者の考えを支持するものと思われる。ヨーロッパのジュラ紀後期ないし白亜紀前期からも知られている。アメリカのコロラド州からはスーパーサウルスあるいはウルトラサウルスと呼ばれる化石が知られるが,この属と同じか,最も近縁種である。
恐竜
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百科事典マイペディア 「ブラキオサウルス」の意味・わかりやすい解説

ブラキオサウルス

ジュラ紀後期〜白亜紀前期の草食恐竜。四脚歩行で,体長約25m,体重70t以上と推定され,恐竜の中で最も重く,史上最大級の陸生動物とされた。その後,不完全な化石ではあるが,より巨大な化石(スーパーサウルス,ウルトラサウルスとよばれている)が発見された。おもに高い木の若葉などを食べていた。ほかの雷竜類と違って,前肢が後肢より大きい。

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デジタル大辞泉プラス 「ブラキオサウルス」の解説

ブラキオサウルス

ジュラ期後期に生息した竜盤類竜脚形類の草食恐竜。全長約26メートル。竜脚類の代表的な種。

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世界大百科事典(旧版)内のブラキオサウルスの言及

【恐竜】より

…南アフリカでは海岸近くの白亜紀前期の地層から発見されたアルゴアサウルスAlgoasaurus(ブルームR.Broom,1904)の研究からはじまり,カルー盆地の三畳紀あるいはタンザニアのテンダグルのジュラ紀恐竜が有名である。テンダグルの発掘は1909‐12年の4年間行われ,ブラキオサウルスBrachiosaurusやケントロサウルスKentrosaurusなど総重量250tの恐竜が発掘された。その後,1924年にイギリス隊による発掘がある。…

【恐竜】より

…南アフリカでは海岸近くの白亜紀前期の地層から発見されたアルゴアサウルスAlgoasaurus(ブルームR.Broom,1904)の研究からはじまり,カルー盆地の三畳紀あるいはタンザニアのテンダグルのジュラ紀恐竜が有名である。テンダグルの発掘は1909‐12年の4年間行われ,ブラキオサウルスBrachiosaurusやケントロサウルスKentrosaurusなど総重量250tの恐竜が発掘された。その後,1924年にイギリス隊による発掘がある。…

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