ヘラオオバコ(読み)へらおおばこ(英語表記)ribwort plantain

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘラオオバコ」の意味・わかりやすい解説

ヘラオオバコ
へらおおばこ / 篦大葉子
ribwort plantain
[学] Plantago lanceolata L.

オオバコ科(APG分類:オオバコ科)の多年草。葉は根生し、披針(ひしん)形で先はとがり、3~5脈がある。4~8月、高さ20~70センチメートルの花茎を直立し、花穂をつける。花穂は初めは円錐(えんすい)形でのちに円柱形となり、多数の白色花を順次下から開く。雄しべ花冠から長く突き出て、葯(やく)は白色または淡紫色で目だつ。ヨーロッパ原産の帰化植物で、道端野原川原などに生え、日本および中国、北アメリカ、カナダに帰化している。名は、葉がへら形であることによる。

[高橋秀男 2021年8月20日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘラオオバコ」の意味・わかりやすい解説

ヘラオオバコ(篦大葉子)
ヘラオオバコ
Plantago lanceolata

オオバコ科の多年草で,ヨーロッパ原産。アジアや北アメリカなど北半球のほぼ全域に帰化して雑草となっている。日本でも都会地の路傍に普通に生える。葉には多少長い白毛があり,長さ 10~20cm,幅は 3cm前後の披針形で直立し,ロゼット状に根生する。6~7月頃,株の中央に 40~60cmの花柄を出し,花穂に白色の花を密生する。花冠から突き出た紫色の葯 (やく) はよく目立つ。柱頭も長く,花外に突き出ている。 蒴果球形で熟すると横に裂けて帽子のようにはずれ,中に2個の種子がある。

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百科事典マイペディア 「ヘラオオバコ」の意味・わかりやすい解説

ヘラオオバコ

オオバコ

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世界大百科事典(旧版)内のヘラオオバコの言及

【オオバコ】より

…オオバコとともに栽培される園芸品種がある。へら形の葉をもつヘラオオバコP.lanceolata L.(英名はrib‐wort,plantain)はヨーロッパ原産の帰化植物で,江戸時代の末期ごろ渡来した。またツボミオオバコP.virginica L.は北アメリカ原産で明治末に帰化し,西日本に多い。…

※「ヘラオオバコ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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