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ヘラクレイトス ヘラクレイトス Hērakleitos

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘラクレイトス
ヘラクレイトス
Hērakleitos

[生]前540頃
[没]前480頃
古代ギリシアの哲学者。エフェソス出身。孤高の生涯をおくり「泣く哲学者」「暗い人」と称される。万物流転 (パンタ・レイ) 説や火を原理としたことで知られるが,生成消滅を繰返す世界の理法として相対立する諸傾向のうちに逆向きの調和を認めた。

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デジタル大辞泉の解説

ヘラクレイトス(Hērakleitos)

[前540ころ~前480ころ]古代ギリシャの哲学者。万物は「ある」ものではなく、反対物の対立と調和によって不断に「なる」ものであり、その根源は火であると主張した。その学説は、万物流転説とよばれる。

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百科事典マイペディアの解説

ヘラクレイトス

前500年ころ活動した古代ギリシアの哲学者。その晦冥な言動と孤高の生方から〈暗い人〉と称される。通常〈永遠に生ける火〉を万物の根源(アルケー)とみなし,生成流転が世界の実相であるとした(パンタ・レイ=万物流転説),とされるが,一にしてあらゆる対立・相剋を司るロゴスの支配を説いた哲学者としてより注目される。

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世界大百科事典 第2版の解説

ヘラクレイトス【Hērakleitos】

ギリシアの哲学者。生没年不詳だが,前500年ころがその活動の盛期とされる。エフェソスの王家の出身。火を万物のもとのものとし,その万物は変化してやまぬと説いた哲学者とされてきたが,いわゆる〈すべては流れる(パンタ・レイpanta rhei)〉という有名な言葉もプラトンアリストテレスの批判的解釈を継承したシンプリキオスの言葉であって,彼自身の直接の発言ではない。火や流動についてもたしかに述べてはいるが,それは彼の哲学の一面であって,もっとも重要なのは〈ロゴス〉についての考えである。

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大辞林 第三版の解説

ヘラクレイトス【Herakleitos】

紀元前五~六世紀のギリシャの哲学者。万物の根源を火と考え、万物は永遠に生成変化する(万物流転)が、その流動のうちに調和と理法があると説いた。生没年未詳。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘラクレイトス
へらくれいとす
Herakleitos
(前540ころ―?)

古代ギリシアの哲学者。小アジアイオニア地方の町エフェソスの王家に生まれる。高邁(こうまい)であったが傲岸(ごうがん)。同時代のエフェソス市民をはじめホメロス、ヘシオドス、ピタゴラス、クセノファネスといった詩人や哲学者を痛罵(つうば)した。『ペリ・フュセオース』(自然について)とよばれる著作は、宇宙、政治、神を扱う3部に分かれていたらしいが、散逸して、残っているのは断片ばかりである。宇宙には相反するものの争覇があって、あらゆるものはこうした争覇から生じる。したがって、「戦いは万物の父、万物の王」である。しかし、こうした争覇のうちに秘められた調和、「反発的調和」(パリントロポス・ハルモニエー)をみいだすことができる。これが世界を支配するロゴス(理法)であって、こうしたロゴスの象徴として火が想定される。火は転化して水となり、水は土となる(下り道)。土は水となり、そして水は火に還(かえ)る(上り道)が、「上り道も下り道も一つであって同じものである」。二つの道は相反しているものの、全体としては調和が保たれており、この世界は「つねに活(い)きる火としてほどよく燃えながら、いつもあったし、あるし、あるであろう」と説いている。こうした思想を、彼は短い箴言(しんげん)風の文体で書きつづったが、それは晦渋(かいじゅう)を極め、「闇(やみ)の人」とか「謎(なぞ)をかける人」といったあだ名を与えられた。[鈴木幹也]
『田中美知太郎訳『ヘラクレイトス』(『世界文学大系63 ギリシア思想家集』所収・1965・筑摩書房)』

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世界大百科事典内のヘラクレイトスの言及

【イオニア学派】より

…コロフォン市に生まれ,シチリアに移住したクセノファネスもこの派に入れられることがあるが,彼がイオニアの宇宙論に精通していたことは疑いえない。エフェソス市生れのヘラクレイトスもこの派に数えられることがあるが,〈相対立するものの調和〉の思想を唱えた彼は,原初的物質の考えを自身のうちになおとどめるとはいえ,物質的一元論の限界を超えており,すでに古代の学説史家の間でもこの派に入れるのは疑問とされている。この学派の特徴は実質上ミレトス学派によって代表されるとみられる。…

【ギリシア科学】より

…さらにアナクシメネスは無限な〈空気〉をアルケーとし,これが〈濃厚化〉したり〈希薄化〉することによって万物が生ずると考え,はじめて生成変化の起こるしかたを示した。このミレトスの生成の自然学は,〈火〉をアルケーとして〈万物流転〉を説いたエフェソスのヘラクレイトスにより一般化され,すべてのものは〈上り道〉(地→水→空気→火)と〈下り道〉(上と反対の変化)の過程にあるとされた。 しかしこのようなイオニアの生成変化の考え方は,イタリアのエレア出身の思索家パルメニデスの〈存在〉の論理の批判の前に一つの危機に逢着する。…

【ロゴス】より

…この語の動詞に当たる語はlegeinで〈話す〉〈語る〉を意味し,これに対応するラテン語のlegere,ドイツ語のlesenはともに〈読む〉を意味するが,この三つの動詞に共通の基本的意味は〈集める〉である。もし集めることが乱雑な集積を意味せず,秩序ある取りまとめ,すなわち統一を意味するとすれば,そういう意味にしたがってロゴスという語を使用した最初の哲学者はヘラクレイトスである。彼にあってはロゴスとは,逆方向に働く二つの力を統一して一本の琴の弦にする理法であり,あるいは昼と夜とを一つに結合する理法のことであった。…

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