百科事典マイペディアの解説
ヘーリアント
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ドイツ語文学で最初の叙事詩といわれる作者不明の福音(ふくいん)書。822~840年に成立。ヘーリアントは「救世主」の意。ラテン語の序文によるとルードウィヒ敬虔(けいけん)王(778―840)の依頼によりザクセン人の教化のため書かれたことがわかる。そして実際にザクセン人に大きな影響を与えたと思われる。頭韻を用い古サクソン語で書かれたこの大作は、「マタイ伝福音書」に基づき、当時の注釈を利用しながらイエスの生涯を記述している。英雄詩の文体が新しい題材に生かされ、物語の舞台はドイツになり、イエスとこれに仕える使徒たちは、あたかもゲルマンの主君とそれに忠誠を誓う家臣を思わせ、山上の垂訓は、ゲルマンの民会のイメージで描かれている。古サクソン語の貴重な資料でもある。
[谷口幸男]
…またカール大帝は800年より少し遅い時期に〈ザクセン部族法典Lex Saxonum〉をラテン語で編纂,記述させたが,この成文法の現実妥当性はきわめて疑問視されている。なお,福音書から題材をとった長編叙事詩《ヘーリアント》は,840年ごろに書かれた古ザクセン語の最古,最重要の作品である。
[ザクセン大公領Herzogtum Sachsen]
フランク王権が分裂,弱体化した9世紀後半以降,東フランク王国では諸部族の自立性が強まってゆく。…
※「ヘーリアント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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