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…16世紀にスペインが島を占領した後,これを放逐するために市民がオスマン帝国海軍の支援をもとめ,それを契機にアルジェのみならずアルジェリア全土がオスマン帝国の支配下に入った。太守(ベイ,後にデイdeyと呼ばれた)がアルジェに住み,全土を治めたことからアルジェリアの統一と首都としてのアルジェの基礎がつくられた。行政,海賊貿易と国内商業の拠点として栄えたアルジェ市の人口は,18世紀には10万人に達した。…
…16世紀後半,キプロス島の征服(1571)など若干の領土拡張がみられたが,レパントの海戦(1571)に象徴されるように,ハプスブルク王家をはじめとするヨーロッパ諸国の反撃(オーストリア・トルコ戦争)の前に,帝国の領土拡張はようやく停滞した。
[政治,行政]
建国当初,ガージーもしくはベイbeyとよばれた支配者は,第3代ムラト1世(在位1362‐89)以後スルタンを名のったが,パーディシャーpādişāh(守護王の意),ハーカーンhākān(大ハーンの意)のごとき,ペルシア的・トルコ的称号も使われた。王位継承の規律はなく,争いが絶えなかったため,メフメト2世(在位1444‐46,1451‐81)は,スルタンの即位後の〈兄弟殺し〉を法制化した。…
…〈首長〉〈支配者〉を意味する称号。地域と時代によりさまざまな用法があり,語形にもbäg,ベクbek,ベイbey,ビーbīなど多くの変化形があるが,すべては古代トルコ語のbägにさかのぼる。本来のトルコ語ではなく,他の言語からの借用語で,語源に関しては,ペルシア語のbag(神聖な)とする説と,中国語の〈伯〉とする説がある。…
※「ベイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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