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ベロキラプトル Velociraptor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ベロキラプトル
Velociraptor

爬虫類竜盤目獣脚亜目ドロマエオサウルス科の肉食恐竜。白亜紀後期,アジアに生息した。体長 1.8m。デイノニクス同様,足に鎌に似た巨大な爪をもつが,頭骨が長く低く,歯が 30本とやや少いので,デイノニクスとは異なるものとされる。化石は 1971年モンゴルにおいて,2個体がきわめて劇的な状態で発見された。これらはプロトケラトプスと格闘した姿のまま化石となっていたのである。その状態から,この恐竜は相手をしっかりとつかみ,巨大な足の爪で腹部を蹴上げたが,相手も装甲した頭部で胸を突刺してきたため,ほぼ同時に死にいたったと推測されている。

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デジタル大辞泉の解説

ベロキラプトル(Velociraptor)

竜盤目獣脚亜目の恐竜の一。中生代白亜紀後期、アジアに生息。全長1.5~2メートル、体重約15キロ。小型の肉食恐竜で、体全体に比べて脳と目が大きい。鋭い歯と爪をもち、敏捷(びんしょう)で足が速く、群れで狩りを行ったと考えられている。また、羽毛に覆われた恒温動物だったとされる。

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デジタル大辞泉プラスの解説

ベロキラプトル

白亜紀後期に生息した竜盤類獣脚類の肉食恐竜。全長約1.8メートル。後ろ足には大きな鉤爪があり、集団で狩りをしたと見られる。羽毛があった可能性が指摘されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ベロキラプトル
べろきらぷとる
velociraptor
[学]Velociraptor mongoliensis

竜盤目獣脚類(亜目)テタヌラ類(下目)コエルロサウルス類Coelurosauriaマニラプトル形類Maniraptoriformesマニラプトル類Maniraptoraエウマニラプトル類Eumaniraptoraドロマエオサウルス科Dromaeosauridaeに属する恐竜。モンゴルや中国の白亜紀後期、約8580万年~6550万年前の地層から産出した全長約1.8メートルの肉食恐竜。属名はラテン語で「敏捷(びんしょう)な略奪者」という意味。ベロキラプトルと草食恐竜プロトケラトプスProtoceratopsが格闘中に砂嵐(すなあらし)のため埋没し化石化した標本が、モンゴルのゴビ砂漠中部トゥグリギン・シレーという産地で、1971年にポーランド・モンゴル探検隊により発掘された。この化石はモンゴルのウランバートルの博物館に実物が展示されているが、日本でも群馬県の神流(かんな)町恐竜センターと福井県立恐竜博物館にレプリカが展示されている。ベロキラプトルは、長いくちばしを備えた低い頭に、比較的大きな眼窩(がんか)をもつ。長いS字形の頸(くび)と短い胴体であった。典型的なドロマエオサウルス類で、頑丈な前肢には大きな鉤(かぎ)づめを備えた3本の機能指をもち、後肢の機能指も3本であるが、第2指は特殊化した大きな鉤づめをもつ。長い尾は腱(けん)で強化されており、根元の部分は自由に動かすことができる。格闘中の化石の産状では、ほぼ同大のプロトケラトプスの襟飾りを片手でつかみ、後肢の鉤づめを相手の腹部に打ち込んでいる。他方、プロトケラトプスはベロキラプトルの前肢にかみつき反撃をしている。ベロキラプトルが後肢の第2指の鉤づめをどう使ったかを示すよい実例である。また、オビラプトルOviraptorの卵の巣の中に孵化(ふか)直後のベロキラプトルの幼体2頭が混じっている産状が発見されたことがあり、解釈の一つとして、ベロキラプトルの托卵(たくらん)習性(他種の巣に産卵し、抱卵、雛(ひな)の世話などを任せる習性)を示唆するものとみなされている。ベロキラプトルの托卵行動や格闘中の埋没などを含むストーリー展開のライブ・シアターが、2003年(平成15)に神流町恐竜センターに設けられ、好評を博している。なお、1990年代後半以降、ベロキラプトルは体に羽毛をもつ恒温動物であろうと解釈されている。[小畠郁生]

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