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ベーシックインカム ベーシックインカム basic income

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デジタル大辞泉の解説

ベーシック‐インカム(basic income)

所得補償制度の一。すべての国民に、政府が生活に足る一定額を無条件で支給するもの。貧困対策・少子化対策などを兼ねるほか、現行の生活保護失業保険制度などを廃止し、これに一本化することで、支給の行政コストを抑制できるとされる。莫大な財源を要することから、実施している国はない。BI。→負の所得税

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ベーシックインカム

雇用の状況にかかわらず、政府が全ての人に最低限必要なお金を配る制度。財政支出が膨らんで実現不可能との見方がある一方、ムダが多い社会保障を整理でき、財政負担は減らせるとの意見もある。労働意欲をそぐとの批判や、生活の心配がなくなり「創造的な仕事ができる」とみる意見もあり、賛否は分かれている。

(2016-07-04 朝日新聞 朝刊 1経済)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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知恵蔵miniの解説

ベーシックインカム

政府が国民全員に対し、生活に最低限必要と定められた現金を無条件で定期的に支給する仕組みのこと。失業保険・年金・生活保護など従来の社会保障制度が一定の受給資格を設けているのに対し、なんら条件を問われず支給されるもので、既存の社会保障制度が大幅に縮小されるか全廃されることを前提とする。メリットとして行政コストの削減、貧困・少子化問題の緩和、労働・生活スタイルの多様化などが、またデメリットとしては膨大な財源の確保、勤労意欲の低下などが考えられている。近年、世界的な貧困や貧富の格差の拡大が進む中で急速に関心が高まっているが、2015年12月現在まで、ベーシックインカムが採用された例はない。

(2015-12-10)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ベーシックインカム
べーしっくいんかむ
basic income

最低限暮らしに必要な現金を、無条件ですべての個人に死ぬまで定期支給すること。「基礎所得保障」「最低生活保障」などとよばれるほか、英語の頭文字をとってBIと略されることもある。社会福祉政策の一つで、一種の生活保障である。所得、資産、能力、職歴などの条件を問わずに支給されるうえ、生活保護や配偶者控除が世帯単位の給付制度であるのに対し、個人が対象であるという特徴をもつ。通常、ベーシックインカムの導入と同時に、雇用保険や生活保護などの複雑化した社会福祉制度を一本化することが検討される。給付額が暮らしていくのに十分な水準である場合は完全ベーシックインカム、それだけでは不十分で他の社会保障制度と組み合わせる必要がある場合には部分ベーシックインカムといわれる。ベーシックインカムは貧困の削減につながるほか、無条件支給なので審査などの手間がかからず、行政コストを圧縮できる利点がある。また社会福祉制度を簡素化できるため「小さな政府」の実現に役だつとされている。一方で、給付に膨大な費用がかかり、財政負担が重くなるほか、働かなくても給付を受けられるため勤労意欲を減退させる欠点があるとされている。
 18世紀にベーシックインカム思想の萌芽(ほうが)がみられるとされており、トマス・ペインらの著作に最低限所得補償などの発想が盛り込まれている。世界においてはオランダのユトレヒト市が2016年から約300名を対象に試験導入したほか、深刻な不況下にあるフィンランドもベーシックインカム試験導入に向けて予備調査を行っている。日本では2013年(平成25)参議院議員選挙で、生活の党や新党日本などが公約に掲げた。なお類似制度に、ミルトン・フリードマンが提唱した所得が課税基準に満たない人に不足額を給付する「負の所得税negative income tax」や、おもに社会主義者が提唱する「社会配当basic allowance」などがある。[編集部]

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