ペルチエ(英語表記)Pelletier, Pierre-Joseph

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ペルチエ
Pelletier, Pierre-Joseph

[生]1788.3.22. パリ
[没]1842.7.19. パリ
フランスの化学者。薬物学者であった父にならって,パリの薬学校に学び,同校の薬物学助教授 (1815) ,同教授 (25) 。パリ医学アカデミー会員 (20) 。科学アカデミー会員 (40) 。初めゴム樹脂の研究に着手,エメチンの発見 (17) が知られる。その後,義弟 J.B.カバントゥの助力を得ておもにアルカロイドの研究にたずさわり,キニーネの発見 (20) をはじめ,ブルチン,カフェインなど多くの植物アルカロイドの抽出・単離に成功。また燃焼分析によってアルカロイド中の窒素の存在を確定し,当時のアルカロイド研究を飛躍的に発展させた。この功績により 1827年に科学アカデミーからモンティヨン賞を受けた。

ペルチエ
Peltier, Jean-Charles-Athanase

[生]1785.2.22. アム
[没]1845.10.27. パリ
フランスの物理学者,気象学者。 30歳で時計職人から転向して,科学の実験研究を始めた。 1834年に異種金属の接触部分で,電流によって温度差が生じる現象 (ペルチエ効果 ) を発見,その後の温度測定技術,冷却技術に革新をもたらした。また 40年の静電誘導によって導体を帯電させる技術の開発でも知られる。ほかに空中電気竜巻,高度による沸点降下の現象の研究もある。

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世界大百科事典 第2版の解説

ペルチエ【Jean Charles Athanase Peltier】

1785‐1845
フランスの物理学者。靴職人の家に生まれ,初等教育を受けたのち時計製造業につく。学問を志すようになったのは妻の母の遺産を得てからで,医学に興味をもち,電気による神経興奮の現象の研究から電気の研究へと向かった。1834年,アンチモンとビスマスを接合した棒に電流を通すと,その接合部分で熱の発生や吸収が起こる(ペルチエ効果)ことを発見,熱と電気の相互転換の研究に重要な役割を果たした。【日野川 静枝】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ペルチエ
ぺるちえ
Jean Charles Athanase Peltier
(1785―1845)

フランスの物理学者。ハムという村の貧しい靴職人の家庭に生まれる。初等教育を受けたのち、時計製造業に従事した。妻の母の死に伴いその遺産を得て学問を志した。初め医学を学んだが、神経の電気刺激の現象を知って以後電気の研究に進んだ。1834年に、アンチモンとビスマスの接合部分を電流が通る際に、その部分で熱の発生あるいは吸収がおこる現象を発見した。「ペルチエ効果」とよばれるこの現象は、のちにW・トムソン(ケルビン)によって熱力学的に解明された。そのほか顕微鏡による微生物の研究、大気電気などの気象学の研究を行った。パリで死去。[井上隆義]

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世界大百科事典内のペルチエの言及

【熱起電力】より

…熱起電力は,金属の種類と接合点の温度のみによるので,回路中に精密な電圧計を備えてこの熱起電力を測定することにより,接合点の温度や温度差を検出するためにも用いられる(熱電対)。 ゼーベック効果に関連する現象として,ペルチエ効果とトムソン効果がある。ペルチエ効果Peltier effectは,異種金属の接合点に電流を流すとき,その点に電気抵抗に基づくジュール熱以外の熱の生成あるいは吸収が起こる現象で,34年フランスのJ.C.A.ペルチエによって発見された。…

※「ペルチエ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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