ホーベル(読み)ほーべる(その他表記)Edward Adamson Hoebel

デジタル大辞泉 「ホーベル」の意味・読み・例文・類語

ホーベル(〈ドイツ〉Hobel)

採炭機械の一。移動しながら金属製の刃が炭層を切削し、石炭を運搬機の上に落とすようにしたもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ホーベル」の意味・読み・例文・類語

ホーベル

  1. 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Hobel ) 完全自動式の石炭採掘機。炭壁面に沿って移動しながら長い金属製の刃で炭層を帯のように削り取り、くずれ落ちる石炭をコンベアに積み込む。長壁切羽(きりは)で用いられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホーベル」の意味・わかりやすい解説

ホーベル
ほーべる
Edward Adamson Hoebel
(1906―1993)

アメリカの人類学者。ウィスコンシン、ニューヨークコロンビア各大学で人類学を学び、ニューヨーク、ユタ、コロンビアの諸大学を経て、1954年から1968年までミネソタ大学教授。アメリカ・インディアン調査、とくにシャイアンの法習俗調査で、現実主義法学者ルウェリンKarl N. Llewellyn(1893―1962)と共同で紛争事例研究法を確立し、大きな影響を与え、以後世界の法人類学発展を指導した。他方、広範な視野と穏健な解釈をもって概説書を書き、1947年アメリカ民族学会会長、1956~1957年アメリカ人類学会会長に就任するなど、アメリカにおける人類学一般の発達普及に貢献した。

[千葉正士 2019年1月21日]

『E・A・ホーベル著、千葉正士・中村孚美訳『法人類学の基礎理論――未開人の法』(1984・成文堂)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ホーベル」の意味・わかりやすい解説

ホーベル

代表的な切削式採炭機。長壁切羽で使用され,機体を炭壁面に沿って往復させながら,炭層下部に帯状の切り込みを行い,上部の石炭を自然崩落させる。同時に石炭を自動的にコンベヤに積み込む。特に,第2次大戦後ドイツで発明されたレッベホーベルは,機体とコンベヤの駆動が同一の原動機で行われ巻上機不要,機体走行速度が大きい,硬炭層にも適用できるなど,多くの特長があり最も普及した。→採炭

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホーベル」の意味・わかりやすい解説

ホーベル
coal planer; coal plough

本体を石炭壁面に押しつけながら往復させ,本体に植付けてある切削刃によって,かんなで削るように炭壁を切削する採炭機械。第2次世界大戦中ドイツのルール炭田に現れたコーレン・ホーベルが原形で,これは1枚の切削刃で炭壁を削る形式のものであったが,その後切削刃を何段も積重ねたものがつくられ,これが今日のホーベルとなっている。ドラムカッタとともに,現在の機械化採炭切羽で用いられている代表的な採炭機械であるが,ドラムカッタより軟質の石炭の採掘に用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「ホーベル」の意味・わかりやすい解説

ホーベル
Hobel[ドイツ]

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のホーベルの言及

【採炭機】より

…炭鉱の坑内で石炭を採掘するために,炭層を掘削する機械。ドラムカッター,ホーベル,コンティニュアスマイナーなど,いろいろな種類のものが現在使用されている。
[発達の歴史]
 1861年にイギリスの炭鉱で使用されて,世界で初めて成功した採炭機は,アイアンマンiron manと呼ばれ,人間がつるはしを水平に振るう動作をまねて,炭層の下部に水平な溝を作る作業(下透し作業)を行うものであった。…

※「ホーベル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android