ポートハーコート(その他表記)Port Harcourt

デジタル大辞泉 「ポートハーコート」の意味・読み・例文・類語

ポート‐ハーコート(Port Harcourt)

ナイジェリア南部の都市。リバーズ州の州都ニジェール川デルタのボニー川沿いに位置する。第一次大戦中、内陸部と鉄道で結ばれ、エヌグ石炭ジョススズ積出港として発展石油精製業をはじめ、同国有数の工業都市になった。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ポートハーコート」の意味・わかりやすい解説

ポート・ハーコート
Port Harcourt

西アフリカ,ナイジェリア南部の港湾都市。人口40万(1995)。ニジェール川の分流ボニー川を海岸から約65kmさかのぼった湿地帯にある。主要都市とは鉄道,道路,航空路で結ばれている。1916年北方のエヌグー炭鉱地帯との鉄道が開通してから,港湾として発展し,商工業都市となり,タバコセメント,アルミサッシュ,アルミドアなどを生産する。ヤシ油貯蔵施設なども設けられたが,最近は石油生産地帯の中心都市となり,石油精製工場も建設された。現在はナイジェリアの最も重要な港湾の一つであり,58年から石油産出国となった同国の経済の変化を象徴している。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポートハーコート」の意味・わかりやすい解説

ポート・ハーコート
ぽーとはーこーと
Port Harcourt

西アフリカ、ナイジェリア東部、リバーズ州の州都。ニジェール川の分流ボニー川の河口より60キロメートル内陸部に位置する。人口39万9700(1995)。第一次世界大戦中に港が建設され、エヌグの石炭やジョスの錫(すず)とやし油、ヤシ核の積出し港として発展した。1958年からはニジェール・デルタを中心に原油が産出されるようになり、重要な輸出港となった。現在ラゴスに次ぐ同国第二の貿易港である。東部最大の工業都市でもあり、セメント、たばこ、家具、自動車組立て、製粉などの工場のほか、近くには石油精製所もある。北部に延びる鉄道の始発点で、国内空港がある。大学をはじめ高等教育機関も所在する。

[島田周平]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポートハーコート」の意味・わかりやすい解説

ポートハーコート
Port Harcourt

ナイジェリア南部の港湾・工業都市。ギニア湾の内陸約 20km,ニジェール川デルタ東部,ボニー川河岸に位置。マングローブの茂る湿地帯にあり,高温多湿。 1912年エヌーグー炭田の石炭積出港としてイギリスが建設,16年に同炭田と鉄道で結ばれ急速に発展。同国第2の港で,石炭のほかニジェール川デルタや沖合いの石油,ジョス高原のスズ,パーム油,パーム核,コプラ,カカオ,ナンキンマメなどを輸出。近代工業の一大中心地であるトランスアマディ工業団地を擁し,セメント,アルミニウム,たばこ,石油精製,タイヤなどの工場がある。人口 36万 1800 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ポートハーコート」の意味・わかりやすい解説

ポート・ハーコート

ナイジェリア南東部,ギニア湾岸,ニジェール川デルタにある港湾都市。スズ,石油,石炭,ヤシ油などの輸出港。空港もある。第1次大戦後貿易港として発展。石油生産地帯の中心地で経済的に重要。1967年ナイジェリア内戦(ビアフラ戦争)開始当初はビアフラに属していたが,やがて連邦政府軍に占領された。180万7000人(2010)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android