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マダムと女房 マダムトニョウボウ

デジタル大辞泉プラスの解説

マダムと女房

1931年公開の日本映画。監督:五所平之助、原作・脚本:北村小松。出演:渡辺篤、田中絹代、伊達里子、井上雪子、小林十九二、関時男、月田一郎ほか。第8回キネマ旬報ベスト・テンの日本映画ベスト・ワン作品。

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世界大百科事典 第2版の解説

マダムとにょうぼう【マダムと女房】

日本映画最初の〈本格的トーキー〉として知られる五所平之助監督作品。1931年製作。この作品以前に,小山内薫監督の短編《黎明》(1927),落合浪雄監督《大尉の娘》(1929),溝口健二監督《ふるさと》(1930)など数本のトーキー作品がつくられているが,無声映画のなごりの字幕を使わずに,全編会話だけで,そして当時の最高の技術水準でつくられたという点で,これが日本最初のトーキー映画の栄誉を担うに至った。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マダムと女房
まだむとにょうぼう

日本映画。1931年(昭和6)作品。松竹蒲田(かまた)撮影所の土橋(つちはし)武夫・晴夫兄弟によるフィルム式トーキー作品であり、日本でオール・トーキーの成功作品として初めて評価された。脚本を北村小松、ギャグを伏見晁(ふしみあきら)、監督を五所平之助が担当。ナンセンス小市民映画の系譜を引き、郊外に新居をみつけた若夫婦(渡辺篤(あつし)と田中絹代)の数日を明るくユーモラスに描く。日常の会話と生活の音とを生かし、また、隣の音楽家グループ(マダムが伊達(だて)里子)のモダンな生活とジャズを対比効果的に取り入れた。「スピード時代」と題した主題歌も挿入している。市民生活の平和をうたい、モダニズムへのあこがれを漂わせる佳作。[千葉伸夫]
『五所平之助著『お化け煙突の世界――映画監督五所平之助の人と仕事』(1977・ノーベル書房)』

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世界大百科事典内のマダムと女房の言及

【城戸四郎】より

…《船頭小唄》(1923)などに代表された従来の松竹映画の主流だった小唄映画や花柳界情話や家庭悲劇にあきたらず,市民生活の日常性の中に題材を求めた〈小市民映画〉を打ち出し,いわゆる〈松竹蒲田調〉(のちの〈大船調〉)の基礎をつくる。31年,日本映画のトーキー第1作《マダムと女房》を製作。38年には,《愛染かつら》を大ヒットさせ,〈すれ違い〉ということばをはやらせ,のちの《君の名は》(1953‐54)に至る松竹メロドラマ路線をつくる。…

【五所平之助】より

…東京の神田に生まれる。日本最初の本格的トーキー《マダムと女房》(1931),川端康成の小説《伊豆の踊子》の最初の映画化(1933,サイレント),高見順の〈焼跡の恋愛小説〉を映画化した純愛メロドラマ《今ひとたびの》(1947),作家の椎名麟三とのコンビによる名作《煙突の見える場所》(1953)などの監督として知られる。また,女優・田中絹代を人気スターに育て上げた功績もある。…

※「マダムと女房」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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